4 / 5
第四話 アルタイ地区
しおりを挟む
●4.アルタイ地区
アフメットはジャフトの死体から手掛かりになりそうなものを探していた。
「隊長、こいつは何も持ってないようで、糞の役にも立ちませんぜ」
「そのようだな」
石はため息をついてから、林の方を見た。
「石隊長、こうなったらジャフトが何か言い残してから死んだことにして、アルタイ地区に踏み込もう」
「林、しかしイスマイ家がどこにあるか、わからないのだぞ」
「このままただ真っ直ぐ北に向かえば、イスマイ家か別の勢力のどちらかが、ちょっかいを出してくるはずだ。そこで、そいつらを捕まえて、聞き出す」
「なるほど、おびき寄せるのか」
石はアフメットの方を見る。
「とりあえず、林の言う通りやるしかないでしょう」
アフメットは死体を蹴って転がしていた。
早朝、野宿した場所から発ち、昼前にはアルタイ地区を示す石碑を通り過ぎた。
「ここいらで、休憩するか」
石が馬を止めた。
「まだ早い。もうしばらく進んで、午後2時に休憩した方が良いと思うが」
林は懐中時計を見ていた。
「林、時間に几帳面だな」
石は懐中時計を珍しそうに見ていた。
強い日差しを浴びながら、一行は荒野を進んだ。先刻見た石碑は遥か彼方の地平線の辺りに、僅かに見えてい
た。前方を見ると集落の屋根があった。
「オアシス集落にたどり着いたが、どうする」
石は林を見ていた。
「午後2時の10分前だが、休んでも良いんじゃないか」
林は懐中時計を見てから蓋を閉めた。
一行は馬から降りて、水筒の水を飲んでいた。
「旅の人、どちらに向かうんですかい」
どこからともなく現れたウィグルの老人が石にたずねてきた。
「イスマイ家の別宅に向かっているんだ」
石の横にいた林が、すかさず答えていた。
「イスマイ家ですか。聞いたことがありませんな」
「知らないのか」
林はわざとらしく驚いたフリをしていた。
「かなり遠い所のようなので、今晩は、この集落で泊まっていったらどうです。酒もありますよ」
「そうか。ささやかながら、宿代ぐらいは払うぞ。カネはあるしな」
石は集落を見渡し、危険な雰囲気がないかさり気なく確かめていた。しかし何も見当たらないようなので、軽く微笑んでいた。
夜半過ぎ、アフメットの手下たちは酒に酔いつぶれていた。林たちは老人の家の離れで飲んでいた。
「林、あんたは酒に弱いんだな。あんまり飲まないじゃないか」
アフメットは酒を勧めようとしていた。
「アフメット、出された酒の量が多過ぎると思わないか」
「それはそうだろう、旅人を歓待しているのだから」
「俺は、罠だと見た。石隊長はどう思う」
「まあ、その可能性はあるが、我々がここにいることを、どこかに知らせに行った奴はいなそうだぞ」
「それでも石隊長は、それほど飲んでないじゃないか」
「用心に越したことはないからな」
石は羊の干し肉をかじっていた。
「俺はちょっと酔い覚ましに、周りを散歩してくる」
林は、離れのドアを開けて出て行った。
月が西に傾く頃、離れでは林、アフメット、石は、それぞれ好き勝手な場所で雑魚寝をしていた。
「親方、てぇへんです。囲まれました」
見張りをしていたアフメットの手下が離れに飛び込んで来た。三人はほぼ同時に飛び起きた。
「誰だかわかるか」
アフメットは拳銃の弾を確かめていた。
「わかりやせん。ただ集落が松明で囲まれてます。それに住民が人っ子一人いやせん」
手下の声に、窓の外を覗く林と石。
「おいで、なすったな」
林は徐々に狭まって来る火の輪を冷静に見ていた。
「林、あんたのことだから、なんか作戦があるのだろう」
石はニヤリとしていた。
「まぁな。もうちょっと引きつけてからだ」
火の輪が集落に迫って来た。
「林、まだ何もしねぇのか」
アフメットは苛立っていた。
「見てろよ」
林は、松明を持った一団の足元に狙いを付けていた。林は立て続けに拳銃をぶっ放した。一団の足元は次々と爆発して、悲鳴と共に人が宙に舞っていた。
「散歩と称してダイナマイトを仕掛けてたのか」
アフメットは苦笑していた。
これを合図に身を隠していたアフメット、石、アフメットの手下が一斉に発砲した。襲ってくる一団の方も撃ち始めた。松明を持った男が倒れると、その体に火が付き燃え上がった。アフメットの手下は、やたらに撃つものの、相手になかなか命中していなかった。
火の輪はあっちこっちで欠け、狭まることはなくなった。林は、射的で的を落とすように、次々と相手を撃ち抜いていった。石は、すぐ手前まで来ていた相手を撃ち倒していた。弾丸が飛び交い、離れの壁に当たっていた。
「敵は、どのくらいいる」
石は松明の明かりで見える範囲を見ていた。
「ざっと、20人ってところかな。でも既に7、8人になっているだろうが」
「林、手掛かりになりそうな奴は生かしておけよ」
「石隊長の見立てでは、どいつだ」
「そうさな、あの赤っぽい帽子の奴と、一番遠くにいる奴だ」
「わかった」
林は、離れを飛び出し、転がりながら、発砲してくる方向に向かって撃っていた。アフメットは、特に頼んでもいないのに援護射撃をしていた。林は手を挙げて謝意を示していた。
林は、松明の明かりがない暗がりから、しゃがみ込んでいる赤っぽい帽子の男に飛びかかったが、頼りになく倒れた。男は胸から血を流していた。林は男を無造作にどかしていた。林は後方の離れに向かって、手で×印を作っていた。
一番奥にいた男は、2人を伴って、立ち去ろうとしていた。それを見逃さなかった石は、林の馬を引き連れて出てきた。アフメットは、ひたすら全速力で後を追った。
林は自分の馬に跨り、馬を全速力で走らせた。林たち三人は、襲った来た男たちに接近していく。アフメットが投げ縄を投げ、真ん中の男を引きずり落とした。
「アフメット、そいつは違う。捨て置け」
石が叫ぶ。
「わかりやした」
アフメットは馬に拍車をかけた。
「アフメット、左の男だ」
林が銃を撃ちながら叫んでいた。左の男は銃声に怯んだ、その隙にアフメットの投げ縄が男を捉えた。石は右の男を撃とうとしていたが、足を撃ってから撃鉄を戻していた。右の男はしばらく進むと足の痛さに落馬していた。
捕縛した男を囲む林、石、アフメット、アフメットの手下は二人減って7人であった。
「お前らは何者だ。吐け」
アフメットは、蹴り倒していた。男は目をカッと見開いているものの、何も言わなかった。
「お前、あそこのカネが目当てか、話してくれたら少し分けても良いぞ」
石は、ボロ布がかかった荷車の方に顎を向けていた。
「カネがあるのか」
男はぼそりと言った。
「やっと喋ったな」
アフメットは、小突いていた。
「顔つきからしてイスマイ家の者じゃないな」
林は、松明を男の顔の前に持っていった。しかし夜が白々と明けて来たので、松明の明かりも必要なくなっていった。
「俺の顔がわからないのだから、イスマイ家の者ではないようだ」
アフメットは顔を近づけてから、男に頭突きを食らわしていた。
「それじゃ、殺しても良いな」
林は拳銃の撃鉄を起こしていた。
「いゃ、ちょっと待て」
「俺らはイスマイ家に用があるんだ。他はいらない」
林は男の額に銃口を押し付けた。
「俺はニヤゾフ。イスマイ家と敵対する軍閥の二代目だ」
「俺は巡察隊だが、そんな軍閥は聞いたことがないぞ」
石は男を睨みつけていた。
「ここはアルタイ地区だぞ、新疆省に役人が知る分けないだろう」
「まぁ、いずれにしても関係はない。やってくれ」
石は引き金を引くポーズをしていた。
「わかった。待ってくれ。お前らに役立ち情報がある」
ニヤゾフは冷や汗をかいていた。
「言ってみろ。内容次第だな」
石が言うと、林は撃鉄を静かに戻していた。
林たち一行はニヤゾフ軍閥の二代目を先頭に歩かせて進んでいた。二代目は手を縛られているので、歩き難そうにしていた。
「林、こいつは本当にイスマイ家の別宅に案内しているのか」
石、林、アフメットは横並び馬を進めていた。
「正しいか、間違っているかは、わからないが、聞いてみるか」
林が言うと石はどうやるのだという顔をしていた。
「おい二代目、俺らが知っている道と違うぞ。騙しているな。ということは…」
林は二代目の足元を撃ち、砂煙を上げさせた。
「えっ、知らないのか。これが近道だろうが」
二代目は強張った表情をしていた。
「近道だと…、証拠を見せろ」
林が言うと二代目は困り顔になっていた。
「どうすれば、信じてくれる。それに歩きはきつい。馬に乗せてくれ」
「馬だと、バカ野郎、逃がすわけには行かないからな」
「このまま進んでも良いのか」
二代目は怯えた目つきをしていた。
「…しばらく様子をみてやるか。どうするアフメット」
「使えない奴は殺せ」
アフメットは撃鉄を起こしていた。
「アフメット、短気はいかんぞ」
石がいさめていた。
アフメットはジャフトの死体から手掛かりになりそうなものを探していた。
「隊長、こいつは何も持ってないようで、糞の役にも立ちませんぜ」
「そのようだな」
石はため息をついてから、林の方を見た。
「石隊長、こうなったらジャフトが何か言い残してから死んだことにして、アルタイ地区に踏み込もう」
「林、しかしイスマイ家がどこにあるか、わからないのだぞ」
「このままただ真っ直ぐ北に向かえば、イスマイ家か別の勢力のどちらかが、ちょっかいを出してくるはずだ。そこで、そいつらを捕まえて、聞き出す」
「なるほど、おびき寄せるのか」
石はアフメットの方を見る。
「とりあえず、林の言う通りやるしかないでしょう」
アフメットは死体を蹴って転がしていた。
早朝、野宿した場所から発ち、昼前にはアルタイ地区を示す石碑を通り過ぎた。
「ここいらで、休憩するか」
石が馬を止めた。
「まだ早い。もうしばらく進んで、午後2時に休憩した方が良いと思うが」
林は懐中時計を見ていた。
「林、時間に几帳面だな」
石は懐中時計を珍しそうに見ていた。
強い日差しを浴びながら、一行は荒野を進んだ。先刻見た石碑は遥か彼方の地平線の辺りに、僅かに見えてい
た。前方を見ると集落の屋根があった。
「オアシス集落にたどり着いたが、どうする」
石は林を見ていた。
「午後2時の10分前だが、休んでも良いんじゃないか」
林は懐中時計を見てから蓋を閉めた。
一行は馬から降りて、水筒の水を飲んでいた。
「旅の人、どちらに向かうんですかい」
どこからともなく現れたウィグルの老人が石にたずねてきた。
「イスマイ家の別宅に向かっているんだ」
石の横にいた林が、すかさず答えていた。
「イスマイ家ですか。聞いたことがありませんな」
「知らないのか」
林はわざとらしく驚いたフリをしていた。
「かなり遠い所のようなので、今晩は、この集落で泊まっていったらどうです。酒もありますよ」
「そうか。ささやかながら、宿代ぐらいは払うぞ。カネはあるしな」
石は集落を見渡し、危険な雰囲気がないかさり気なく確かめていた。しかし何も見当たらないようなので、軽く微笑んでいた。
夜半過ぎ、アフメットの手下たちは酒に酔いつぶれていた。林たちは老人の家の離れで飲んでいた。
「林、あんたは酒に弱いんだな。あんまり飲まないじゃないか」
アフメットは酒を勧めようとしていた。
「アフメット、出された酒の量が多過ぎると思わないか」
「それはそうだろう、旅人を歓待しているのだから」
「俺は、罠だと見た。石隊長はどう思う」
「まあ、その可能性はあるが、我々がここにいることを、どこかに知らせに行った奴はいなそうだぞ」
「それでも石隊長は、それほど飲んでないじゃないか」
「用心に越したことはないからな」
石は羊の干し肉をかじっていた。
「俺はちょっと酔い覚ましに、周りを散歩してくる」
林は、離れのドアを開けて出て行った。
月が西に傾く頃、離れでは林、アフメット、石は、それぞれ好き勝手な場所で雑魚寝をしていた。
「親方、てぇへんです。囲まれました」
見張りをしていたアフメットの手下が離れに飛び込んで来た。三人はほぼ同時に飛び起きた。
「誰だかわかるか」
アフメットは拳銃の弾を確かめていた。
「わかりやせん。ただ集落が松明で囲まれてます。それに住民が人っ子一人いやせん」
手下の声に、窓の外を覗く林と石。
「おいで、なすったな」
林は徐々に狭まって来る火の輪を冷静に見ていた。
「林、あんたのことだから、なんか作戦があるのだろう」
石はニヤリとしていた。
「まぁな。もうちょっと引きつけてからだ」
火の輪が集落に迫って来た。
「林、まだ何もしねぇのか」
アフメットは苛立っていた。
「見てろよ」
林は、松明を持った一団の足元に狙いを付けていた。林は立て続けに拳銃をぶっ放した。一団の足元は次々と爆発して、悲鳴と共に人が宙に舞っていた。
「散歩と称してダイナマイトを仕掛けてたのか」
アフメットは苦笑していた。
これを合図に身を隠していたアフメット、石、アフメットの手下が一斉に発砲した。襲ってくる一団の方も撃ち始めた。松明を持った男が倒れると、その体に火が付き燃え上がった。アフメットの手下は、やたらに撃つものの、相手になかなか命中していなかった。
火の輪はあっちこっちで欠け、狭まることはなくなった。林は、射的で的を落とすように、次々と相手を撃ち抜いていった。石は、すぐ手前まで来ていた相手を撃ち倒していた。弾丸が飛び交い、離れの壁に当たっていた。
「敵は、どのくらいいる」
石は松明の明かりで見える範囲を見ていた。
「ざっと、20人ってところかな。でも既に7、8人になっているだろうが」
「林、手掛かりになりそうな奴は生かしておけよ」
「石隊長の見立てでは、どいつだ」
「そうさな、あの赤っぽい帽子の奴と、一番遠くにいる奴だ」
「わかった」
林は、離れを飛び出し、転がりながら、発砲してくる方向に向かって撃っていた。アフメットは、特に頼んでもいないのに援護射撃をしていた。林は手を挙げて謝意を示していた。
林は、松明の明かりがない暗がりから、しゃがみ込んでいる赤っぽい帽子の男に飛びかかったが、頼りになく倒れた。男は胸から血を流していた。林は男を無造作にどかしていた。林は後方の離れに向かって、手で×印を作っていた。
一番奥にいた男は、2人を伴って、立ち去ろうとしていた。それを見逃さなかった石は、林の馬を引き連れて出てきた。アフメットは、ひたすら全速力で後を追った。
林は自分の馬に跨り、馬を全速力で走らせた。林たち三人は、襲った来た男たちに接近していく。アフメットが投げ縄を投げ、真ん中の男を引きずり落とした。
「アフメット、そいつは違う。捨て置け」
石が叫ぶ。
「わかりやした」
アフメットは馬に拍車をかけた。
「アフメット、左の男だ」
林が銃を撃ちながら叫んでいた。左の男は銃声に怯んだ、その隙にアフメットの投げ縄が男を捉えた。石は右の男を撃とうとしていたが、足を撃ってから撃鉄を戻していた。右の男はしばらく進むと足の痛さに落馬していた。
捕縛した男を囲む林、石、アフメット、アフメットの手下は二人減って7人であった。
「お前らは何者だ。吐け」
アフメットは、蹴り倒していた。男は目をカッと見開いているものの、何も言わなかった。
「お前、あそこのカネが目当てか、話してくれたら少し分けても良いぞ」
石は、ボロ布がかかった荷車の方に顎を向けていた。
「カネがあるのか」
男はぼそりと言った。
「やっと喋ったな」
アフメットは、小突いていた。
「顔つきからしてイスマイ家の者じゃないな」
林は、松明を男の顔の前に持っていった。しかし夜が白々と明けて来たので、松明の明かりも必要なくなっていった。
「俺の顔がわからないのだから、イスマイ家の者ではないようだ」
アフメットは顔を近づけてから、男に頭突きを食らわしていた。
「それじゃ、殺しても良いな」
林は拳銃の撃鉄を起こしていた。
「いゃ、ちょっと待て」
「俺らはイスマイ家に用があるんだ。他はいらない」
林は男の額に銃口を押し付けた。
「俺はニヤゾフ。イスマイ家と敵対する軍閥の二代目だ」
「俺は巡察隊だが、そんな軍閥は聞いたことがないぞ」
石は男を睨みつけていた。
「ここはアルタイ地区だぞ、新疆省に役人が知る分けないだろう」
「まぁ、いずれにしても関係はない。やってくれ」
石は引き金を引くポーズをしていた。
「わかった。待ってくれ。お前らに役立ち情報がある」
ニヤゾフは冷や汗をかいていた。
「言ってみろ。内容次第だな」
石が言うと、林は撃鉄を静かに戻していた。
林たち一行はニヤゾフ軍閥の二代目を先頭に歩かせて進んでいた。二代目は手を縛られているので、歩き難そうにしていた。
「林、こいつは本当にイスマイ家の別宅に案内しているのか」
石、林、アフメットは横並び馬を進めていた。
「正しいか、間違っているかは、わからないが、聞いてみるか」
林が言うと石はどうやるのだという顔をしていた。
「おい二代目、俺らが知っている道と違うぞ。騙しているな。ということは…」
林は二代目の足元を撃ち、砂煙を上げさせた。
「えっ、知らないのか。これが近道だろうが」
二代目は強張った表情をしていた。
「近道だと…、証拠を見せろ」
林が言うと二代目は困り顔になっていた。
「どうすれば、信じてくれる。それに歩きはきつい。馬に乗せてくれ」
「馬だと、バカ野郎、逃がすわけには行かないからな」
「このまま進んでも良いのか」
二代目は怯えた目つきをしていた。
「…しばらく様子をみてやるか。どうするアフメット」
「使えない奴は殺せ」
アフメットは撃鉄を起こしていた。
「アフメット、短気はいかんぞ」
石がいさめていた。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。


魯坊人外伝~のじゃ姫のあばれ旅珍道中~
牛一/冬星明
歴史・時代
魯鈍人 (ロドンヒト)と呼ばれた織田信照は転生者であった。
幼名を魯坊丸と言う。
魯坊丸はただ生きのびる為に生活チートで生活向上を図っていたら、京に上る事になり、公方様である足利義輝を助けて天下に号令を掛ける羽目となった。
なし崩し的に三好長慶を下らせ、今川義元を討ってしまった。
武田晴信や毛利元就などが公方義輝に平伏し、関東征伐を終えた事で天下静謐を為した。
だが、天下太平への道は険しい。
魯坊丸にはお市、お栄、里の姉妹がおり、魯鈍人に懐いていた。
身近な者に甘い魯坊丸は、妹らに英才教育を施した。
お市は、武術に優れ、天運の申し子であった。
お栄は、人材構築に優れ、謀略家の片鱗を見せる。
里は、二人に巻き込まれて右往左往させられる運命だった。
そんな三人の姉妹達が、手が足りない魯坊丸の天下を助ける為に動き出す。
お市ちゃんの関東・奥州征伐物語の開幕です。

国王のチャンピオン
桐崎惹句
歴史・時代
一六八九年、名誉革命と呼ばれる政変で英国王に即位したウィリアム三世とメアリ二世。
その戴冠式後の大祝宴で、事件は起こった。
史上初、国王の即位に対する異議申立。
若き国王の守護闘士サー・チャールズ・ダイモークは、時代に翻弄される誇りを貫き通すことができるのか?
※「カクヨム」様、「小説家になろう」様、「アルファポリス」様、重複投稿となります。
全17話予定 ※18話になりました。
第1話 ダイモーク卿
第2話 マーミオンの血脈 5月2日公開予定
第3話 即位大祝宴の夜 5月3日公開予定
第4話 ジョン・チャーチルと国王 5月4日公開予定
第5話 シュロウズブリ伯爵 5月5日公開予定
第6話 老人と娘 5月6日公開予定
第7話 ティターニア 5月7日公開予定
第8話 レディ・スノーデン 5月8日公開予定
第9話 森の水辺 5月9日公開予定
第10話 彼女の理由 5月10日公開予定
第11話 夏は来たりぬ 5月11日公開予定
第12話 それぞれの誇り(上) 5月12日公開予定
第13話 それぞれの誇り(下) 5月13日公開予定
第14話 ふたたび即位大祝宴の夜 5月14日公開予定
第15話 戦場の剣と守護の剣 5月15日公開予定
第16話 決闘の朝 5月16日公開予定
第17話 旅路の果て 5月17日公開予定
第18話 エピローグ ~ そして今 5月18日公開予定
空蝉
横山美香
歴史・時代
薩摩藩島津家の分家の娘として生まれながら、将軍家御台所となった天璋院篤姫。孝明天皇の妹という高貴な生まれから、第十四代将軍・徳川家定の妻となった和宮親子内親王。
二人の女性と二組の夫婦の恋と人生の物語です。

永き夜の遠の睡りの皆目醒め
七瀬京
歴史・時代
近藤勇の『首』が消えた……。
新撰組の局長として名を馳せた近藤勇は板橋で罪人として処刑されてから、その首を晒された。
しかし、その首が、ある日忽然と消えたのだった……。
近藤の『首』を巡り、過去と栄光と男たちの愛憎が交錯する。
首はどこにあるのか。
そして激動の時代、男たちはどこへ向かうのか……。
※男性同士の恋愛表現がありますので苦手な方はご注意下さい
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる