魔法最弱の世界で魔法少女に転生する〜魔法少女はチート魔導士?〜

東雲ノノメ

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17章 魔法少女と四国大戦

536話 魔法少女は見せつける

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「すごい……ひひ……ひひひっ!どうなってる?構造は……?単純化されている……?どうやって加工している……?」
不敵に笑いながらラノスをいじくり回すレリアリーレ。私は引く。

「別にそんなすごくないよ?専門知識ゼロだから起動するようにしただけであとは魔力頼り。」
「きひひひひ!で、でも、これを改良すればもっと加速が……きひひ。」
「部長部長!これも、これもすごい!」
そうやって手に取ったのはレフ。光を反射させて魔力を付与するやつだ。

「空に飛ぶよこれ!」
「レフね。ちょっと貸して。」
私は会議室(仮)の窓を開けてから、レフを数枚宙に放った。そして、魔導書に眠り続けているライトを発動した。

「おおおおぉ!」
目を輝かせてそれを見るルービア。その瞳にはライトの光を超えるキラキラが映っていた。

 そ、そんな?私の作った適当兵器、こんな反応されるの?……デストロイヤー作っちゃおっかな。

『調子に乗んな』
心の私が小突いてきた。

 そんな中でも光は鏡に反射しており、魔力が増やされ続ける。

「これをそのまま敵に向ければ。」
次に当たるレフを少し傾ける。文字通り光速で窓から通り抜けその先にある木々を撃ち抜いた。

「こんな感じ。どれも所有者の魔力量と質に頼ったやつだから、そんな凄くはないよ。」
「きひひっ、い、いや……発想は、すっ、凄い……さ、さすが、先生……」
「社交辞令として受け取っとく。」
他にも要望されたものを出したりして、生徒達の期待に答えてあげる。

「こっ、この力が、あれば…………ひひひっ、きひひひひっ!」
この子が若干怪しいけど、まぁ目を瞑ろう。

「な、なぁ……ちっ、力を貸して、くれないか?」
「なんの?」
「ま、魔導具の、制作したい……技術力と発想力、ちっ、力……全て、ある……」
「ま、また今度、ね?」
「ぜっ、是非!きひひひひひっ!いひひっ!」
グイッと手を掴まれて引かれた。恐怖が勝り、「ひっ」と声を漏らす。

「部長、引かれてる。」
ルービアがレリアリーレをドナドナし、私は事なきを得た。

 これからはルービアさんと呼ぼう。

「はぁ……………………………これから、やること増えるなぁ。」
誰もいないことを確認してから、肺から息を追い出した。

「信用の確保と残り2部隊……ああああああ!めんどい、とてつもなく、めんどいっ!」
早くご飯食べて寝たい。真昼間からそんな堕落したことを考えるほど、疲れている。空いている窓から覗くと、ネイファと霊神が案内をしていた。

 私もやんないといけないけど、怠いものは怠い。こういうのを文句も言わずに淡々とやる人間が信じられない。私は文句を言いながらやるタイプだ。

 よく見てみると、ネイファの元にはあまり人はいない。

「胸か……」
どうやら、あそこには巨乳好きとロリコンがいるらしかった。


 流石に、宣戦当日にぶちかますような頭おかしい行動はしないようだった。そのうちに、私はこっそり他の2部隊を籠絡、懐柔……まぁ言い方はなんでもいいや。各部隊の指揮の人を説得し、他の村に移動してもらった。
 変わらず、会議など重要な話はや集まりはアイディンでやるが。

 みんな、衣食住武全て揃った完全設備に驚いていた。

 そして次に私がすること。

「全ての村の、安全確保……」
夜。誰もいないのを確認してから、本部の机に突っ伏した。

 最初からやろうと思ったら、怪しまれるし侵攻の正当性を生ませちゃうような気もするし、やれなかったこと。

「みんな、手伝って……さすがに私1人じゃ冗談抜きで死ぬから。」
「ボクはパース。」
「余も同じく。」
「俺は寝る。」
「テメェらちったぁ働けよぉ……」
なんか酒に酔ったような感じで呟きつつ、実際に飲む。炭酸を。

「嘘嘘。さすがにこんな時まで呑気にしてる奴はそこで寝てる転生者くんくらい。ボクだって、生きたいんだ。」
「誰のことだよ。」
「さあね。自覚があるならいいさ。」
魔神は立ち上がり、手元に紙を出す。

「こんな感じが理想だけど、できる?」
そこに書かれてるのは、なんか城みたいな防衛システム。誰がこれ防衛すんの。戦争出るのに。

「とりあえず門を作って……この中央部。城と同じくらいの敷地を数段あげる。」
そうやって説明されたのはまんま城。

「これ、魔神の城と似たような構造だったりしない?」
「あれは側だけでしょ。実際、其方が入ったあの城の中身はぐっちゃぐちゃだった。」
「あれはどちらかと言うと罠が城の主だし。」
頬を机につけながら、紙を見る。

 外壁を囲い、一気に攻められないようにする。それに加えて堀を作って水流して……逃走用の村も用意するらしい。ここは地下にして、4つの出口がある。
 転移門は城の近く。魔神の選定した相手しか使えない。

「これ一晩中にやれと。」
「ワタクシたちならなんとかなるでしょ?」
「わたしにはできることがなさそうですねぇ。」
「なら私と来て。どうせ暇だし。蓮は魔神のやってるのでも見て勉強して。」
「俺だけ扱いが適当すぎるだろうが。死ね。」
蓮は明らかに不機嫌ですと言う顔で立ち上がる。

 だって、さぁ?私よりグータラしてるし。この人何してんの?

「さ、解散解散。」
「まずキミは立ちあがろうか。」
先程までのセリフを机で寝ながらほざいていた私の顔を、遠慮なくチョップする魔神である。


「はーい地龍まほー。」
地面から迫り出した土の塊が、物質変化で形を変えていく。それと民家を破壊して作った中央部も一緒に地面の底上げをし、外壁の外に更に堀を作って水を流す。そして橋をかける。

 はいルルサールの整備完了。

「よしこれでいいか。これをあと3回ね。」
おっけーおっけー、と私は門を移動させるついでに別村へ移動する。今度はイヌとかいうペットみたいな村。

 最近こういう作業ばっかしてて体鈍ってるような気がする。

『いつの間に私はバーサーカーに』

 そういうことじゃないんだよ私。少しは運動したいよねって話だよ。

『それって運動戦闘したいって意味じゃないの?』

 ルビ振りの違いとかもない。

 でもこうすることが帝国戦、並びに神国戦に役立つ。だから、やらないわけにはいかない。
 ちゃっかり監視下に置いたネイファを一瞥し、付いてくるのを確認してから扉を閉めた。


 翌朝。しっかり訓練された騎士の軍は同時刻に起床し、唖然と空を見上げていた。しかも、どの村も等しく。

 時を同じくしてイグル村では。

「きひひ……凄い、これを再現する魔導具が作れれば……いひひっ!」
レリアリーレは捻じ曲がった方向性に思考を持っていっていた。気にしない、気にしない。

「これで力は見せれたかな……」
「どうだろうな。」
総騎士長が後ろからやってくる。朝礼らしきものを終わらせたらしい。

「あそこで小さくなっているエインミール卿を放っておくのはいいのか。あれでいて、拾肆彗の1人。相当な実力者だ。」
「知ってますよ、そんなこと。」
「なら、分かるだろう。」
どうせ、指揮に関わる云々を言われるのだろうと思い、先に会話を中断する。家の影に隠れるようにして座るエインミールは、壁を見つめていた。

 拾肆彗ねぇ……他の2人、参彗と玖彗ともあったけど……両方えげつないキャラしてたよ。
 イグル村とはちょっと遠いコール村……北部の村に送っといた。

 これ、どう話しかけるのが正解なんだろう。昨日もいつの間にかいなくなってたし。

「おはよ。」
「……なんなの?」
「別にさ、私はエインミールと喧嘩したいわけじゃないんだよ。」
話は聞かず、一方的に話す。聞いていたらまたああなる。勢いに口をぱくぱくさせるエインミールの頬を摘んだ。

「なにするの。」
「私達は同じ敵を相手にする仲間。大統領っていうのも、王国と手を組んでる。ならエインミールも仲良くするのが筋じゃない?」
「そ、それは……」
「そもそも私、そういうのなしで仲良くしてもいいと思うけど。」
「の……?」
エインミールは訝しげに視線を送る、

「私は美水空。」
「……昨日は突然襲いかかって悪かったの。お前が強いことは身に染みて知ったの。」
「エインミールも強かったよ。さすが伍彗。」
「その言い方は嫌味?」
「さ、なんのことやら。」
なんだか小さく笑った気がした。

 信用は得られた。次は、戦争が始まる。

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 久々にラーメン食べたくなってきました。味噌ラーメン美味しいですよね、たまに食べたくなります。
 信州味噌の山菜たっぷりのやつ、好きです。
 豚骨は胃が死ぬので嫌いですけどね。
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