魔法最弱の世界で魔法少女に転生する〜魔法少女はチート魔導士?〜

東雲ノノメ

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5章 魔法少女と魔物襲来

150話 魔法少女は探す

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 空が橙に染まり、そろそろ夜になりかけている。夜の森を彷徨うろつくのは危険だけど、今は朝でも昼でも関係なしに危ないので、関係ない。

 視界はどうって?まぁ悪いけど、万能感知でなんとかなってるから、セーフセーフ。

「探さないといけないんだよね、これから暗くなるっていうのに……」
セーフと言ってけど、実際はとてつもなくめんどくさい。

 みんな、暗い森の中で地龍を探したい?探したいわけないよね!

「私も同じ気持ちだよっ!」

 もし、これがこの街のことじゃなかったら協力しなかったと思う。
 ロア、サキ、ネル……大事な人がいるからこそ、私は戦ってる。

「地龍、探そう……」
決意を固め、私は森を探す。

 万能感知で見る限り、多分地龍は逃げてる。

 確か竜、もとい龍は脈流法持ち、色々な力を経由することができる……らしい。
 それによって、日に日に力の容量が増え、強さが確約せれているという。(水竜さん知識)

「脈流法だよね。それで私の力を読んで、逃げてると。」
万能感知でも引っかからないわけだね、と小さく笑う。

 笑い事じゃないんだけど。でも、私も水竜之加護やら人神魔力、魔導法がある。それを使えば、何とか欺けるかな?

 それだけじゃなく、もう1つ懸念がある。

「私、攻撃魔法少ないんだよね。」
知っての通り、攻撃系の魔法が結構に少ない。

 15個中6個だよ?もっと攻撃魔法増やそうよ、私。

 だとしても、どんな魔法を追加しようか?土属性って、どんな技が効くんだろう。
 ポ○モンみたいに、氷、水、草タイプが効いたりしない?しないよね。

「無属性系?闇光系?その辺は万能だし、火力も高いイメージ。」
と、いうことで。ステータスチェック入りまーす。

 さっき確認したばっかだけど、魔法追加するならついでに見といたほうがいい。


 ステータス

 名前 美水 空
 
 年齢 17歳

 職業 魔法少女

 レベル 45

  攻撃1140   防御1120 素早さ1350

 魔法力1910+1 魔力1890

 装備 魔法少女服 魔法少女ステッキ

 魔法 アクアソーサーⅤ 魔導書Ⅵ(-7)  神速Ⅶ
  ファイボルトⅤ+1 万属剣Ⅴ+1 投擲Ⅲ+1
 鑑定眼Ⅴ+1 食材生成Ⅲ+1 魔導法Ⅴ+1 
トールⅣ 物質変化Ⅲ 空中歩行I+1
 アースアイスⅢ エアリスリップⅢ
魔力喰らいⅣ

 スキル 魔法生成 魔力超化 魔力付与
 万能感知 魔法記憶 詠唱破棄 覚醒
  魔法分解 振れ幅調整 身体激化 水竜之加護
 調教 基本能力上昇 人神魔力 運命 
  能力値上昇

  SP   1150

 ふんふん、魔物倒し続けてたおかげで、だいぶレベルも上がった。

 うんうん、と頷いていると、あるスキルに目が止まる。

「運命?なにそれ。」
タップしてみることにする。

 運命
自分の望む運命に、微妙ながら傾けることができる。運命系統最弱スキル。

 運命系統最弱スキル……これ、最弱なのかぁ……

  気を取り直し、魔法を作る。今更だけど、魔法生成以上に最強なスキルなんてないな、と思う。


 そんなこんなで魔法生成が終わり、能力確認に入る。

 混合弾。光属性と闇属性、その他諸々を合わせた魔法弾を撃てる魔法。

 暗黒弓。闇属性高位魔法、暗黒魔法の弓バージョン。暗黒の矢を放てる。

 流星光槍。流星のような光を持つ槍を投げられる。

 「これで準備は万端だ」と、今度こそ地龍を探すことにする。
 もう空は暗く染まり、早速混合弾を懐中電灯がわりに使う。

「もう攻略方法は分かった。」
スキルを確認しながら、そう呟く。

 そうじゃないと、こんな夜にステータス確認なんてしないよ。
 確実に発見できると思ってるから、先に魔法も作ったんだし。

 私の魔力を脈を通じて読めるなら、その脈に干渉して、その先にいるはずの地龍を特定すればいい。

 題して、逆探知作戦!!

「今の私ならできるはず。できなかったら、それはその時考えよう。」
ふざけ入れず、真剣に魔力を感じる。

 脈、脈、脈……一定の流れが同じ方向に進んでるはず。

「これだ。」
何本も、管のように繋がれて力が進んでる方向がある。

 そこに魔導法を繋げて簡略化。一部の権限を私に移行。これで、どこからでも魔力を流し込める。

 魔力を流し込むことで、更に行き先や目的地なども分かりやすくなる。

「戦争を終わらせるには、王の首をとればいい。その役目は、私が担う。」
誰にも聞かれてないだろうから、アニメでありそうな名言を口にする。

 いや、やっぱイタイね。こういうセリフ。

 やっぱり私は、ふざけてだらけてる方がよっぽど似合う。……それはそれで、悲しくなってくるけどね。

「行き先も分かったし、そろそろ行こう。」
私は微笑を浮かべた後、ゆっくりと歩き出す。

 かくして、この戦いは最終決戦へと入る。

————————————

「ソラさん、だっ、大丈夫でしょうか?」
「大丈夫だろうよ、あのバケモンなら。」
2人は待機場所でソラの帰りを待っていた。

 狐人を倒し、今は少し魔物の量も落ち着いてきた。3万という報告だったが、感覚的には倍以上はいた。

 今は、近づいてきた魔物を斬り倒すくらいしかしていない。
 ピークの頃より、うん倍もマシだ。

「ま、やることがあるっつってたし、どうせどっかでまた、魔物でも倒してんじゃねぇーの?」
適当に返事をしつつ、目の前の敵を斬る。

 自分は強いと思っていた。実際そうだ。他の連中なんかには遅れは取らない。それなりの実力はある。

 でも、ソラを見てから上には上がいることを思い知る。
 この自分が、役立たずになっているんだから。

「そうだといいんですが……」
どうしても不安が拭いきれないように、俯いてしまう。

 自分を励ましてくれた彼女に、死んでほしくない。そんな思いがある。

 考えた、考え尽くした。
何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も。

 助けに行った方がいいか、足手纏いにはならないだろうか、と。

 かくして、この戦いも終わりを迎えかけていた。

———————————————————————

 ようやく魔法が増やせました。なぜか知りませんが、本当に攻撃魔法が少なかったので、戦いのレパートリーも自然と少なくなります。

 150話ですよ、150話。そこで魔法が6個しかないのは、結構大変です。
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