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1章 魔法少女と異世界の街
25話 魔法少女は料理をする
しおりを挟むはーい、それでは始めます。
魔法少女クッキングー。
…謎のノリで始めてしまったけど、これでいいのかな?
「それじゃ始めるから。少し…ではないけど待ってて。色々作るから。」
器具と食材を取り出し終えた私はそうテレスさんに言う。
私はもっとこう、和風なカフェが来ると思ってたけど、ピンクとかの可愛げのあるカフェになってしまったから、少しメニューを変えないと。
食器とかも一応は買ったけど、足りないと思う。
その時は、テレスさんで買っておいてほしい。
この可愛い感じのカフェだったら、キャラクターとかもいいんじゃない?
魔法少女なら猫とか?
私はまず、普通にご飯系から順に作っていく。
カレーとか行ってみようか。
野菜を切って、鍋で煮詰めてあとは待っとく。
カレーはこれでいいかな。
甘口と辛口分けるの忘れてた…作りますか。
そんな感じで私はどんどん作っていく。
久しぶりの料理だけど、楽しいね。
この中には、この世界では見たことがないものがあるから、テレスさんも驚いている。
カレーとかコーヒーとか、この世界に無いから、そういう意味でも物珍しさで人が来るでしょ。
そしていくらか経った時。
「…凄い。これだけの料理を…」
テレスさんが驚く。
今私が作った料理は、これだ。
甘口、辛口のカレーライスを猫型にしたよ。
小さめのハンバーグ、これは普通の。
そして2種類のパスタ。ナポリタンとカルボナーラにしたよ。
できればピザも作りたかったけど、流石にテレスさんだけじゃ作りきれない。
次に軽食。
バーガー系だね。ハンバーグと野菜とかにソースをかけるやつとコロッケを入れたバーガーの2種類。
そしてサンドイッチ。野菜とか卵を挟んだ、ミックスサンドみたいなの。
あとは卵たっぷりなのとか、ハムを挟んだのとかコロッケを挟んだりしたりしたのも作った。(トーストもできるよ)
あとは無難に朝食セットとか。
(トースト、卵、コーヒーのやつ)
そして最後にスイーツと飲み物だ。
猫型のアイス。バニラ、いちご、チョコ味の3種類
を作っておいた。
ハニートーストならぬキャットースト。
ネーミングセンスのカケラも無いのは、置いといて欲しい。
あとコーヒーゼリーもある。
コーヒー、カフェオレ、紅茶、ミルク、それぞれアイス、ホットあり。
りんご、オレンジ、バナナジュースや私が好きなクリームソーダ(これも猫型のアイスがのってる)。
このくらい。人が増えたらもっと増やしたいね。
まだ私の記憶のカフェメニューは無くなっていない。
なんでそんなに覚えてるかって?
それはアニメとかのコラボカフェに、よく行ってたからだよ。
これで完成っと。
まだまだ品数は少ないけどこれから増やせばいいし、テレスさんにも頑張ってもらおう。
「これは明日、みんなで試食するからね。夕方でお願い。」
「明日、ですか。」
私はロアもサキも連れてくるように言って、収納した。
キッチンの使い心地も悪くなかったし、いい感じのお店になりそうだ。
私も使わせてもらおう。
今度改めてギルドに頼んで料理ができる人を雇おう。そうすれば品数も増やせるし、テレスさんも楽になる。
「テレスさん、細かいことは後で決めますけど、休みってどうします?」
定休日って2日ぐらい作ればいいのかな?
「休み、ですか?」
なんで疑問形?
「じゃあ1週間に2日で。ちゃんと休まないと、働けないからね。」
私がそう言うと
「普通は休みなんて無いです。」
と言った。
マジですか。休み無いの?この世界。
ほんとに驚いた。
「そうなんだ、でもちゃんと休んでね。」
「じゃないとこの店は使わせないよ」と言って私は帰った。
あとはテレスさんが内装を作れば店は完成だ。
最後に値段の設定とテレスさんに料理を教えるだけだね。…多分。
明日は試食会もするんだしみんなに声かけとくか。
まずはエリカたち。
この時間なら依頼を終えて帰ってくる頃だ。
ギルドまで歩いて行ってみるとそこに丁度エリカた。
「あっ、ソラちゃーん。」
私に手を振ってきた。
「エリカ、丁度良かった。こないだ言ってた試食の件、明日の夕方になったから、来れたらきてね。」
私はエリカにそう頼む。
「行くわよ。ソラちゃんの料理も食べてみたいしね。ゼンも、いいでしょ。」
右後ろで腕を組んでるゼンにも聞く。
名前は忘れたけどもう2人、私に喧嘩売った人が私は嫌そうな目で見てる。
「あぁ、行く。」
短く答えた。
相変わらずの無口だね。いい人なんだけど。
「あぁそうだ、ギルマスにも言っといて。」
ギルマスからは試食に誘う代わりに張り紙を張らせてもらった。
だからエリカにそれを伝えて宿屋に戻る。
私の知り合いって少ないから、試食に誘える人も少ない。悲しいね。
「おかえり、ソラ。」
宿屋に帰るとエリーがそう言ってきた。
あぁ心に沁みるね。
エリーたち家族にも言おう。
そういえばお父さんっているのかな?いるよね?
「エリー、この間言ってた試食会、明日の夕方になったから来てくれる?」
「分かりました!お母さんやお父さんにも来てもらいます!」
エリーは元気よくそう答えた。
良かった、エリーにはちゃんと両親がいたみたいだ。
「ご飯、入ります?」
エリーがエリーのお母さんに明日の試食会のことを伝えたあと、そう言う。
「食べるよ。」
私はそう言ってまた、いつもの席に着いた。
———————————————————————
カフェのメニューを一通り作り終えたソラはみんなでお食事をするそうです。
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