魔法最弱の世界で魔法少女に転生する〜魔法少女はチート魔導士?〜

東雲ノノメ

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1章 魔法少女と異世界の街

10話  魔法少女は2人と戦う

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 私たちは外に出て、どこぞのポケットのモンスターが戦う長方形のアレのような場所に着く。

「さ、ここでやれ。」
ギルマスが指を刺して言う。

「私、武器ないけど。」
そう言うと

「お前はステッキで殴っとけ。」
と言われる。

 酷くない?男相手にステッキで殴っとけって、まぁそのつもりだけど。

「じゃ、俺からやるぜ。」
剣を振り回しながら歩いてくる。

 危ないよ、振り回さないで。
えっとバー…何だっけ。がやってくる。

「おい、そっちが先でいいぜ。」

 ナメ腐ってるね。こう言う人は負けたら手加減してたからとか言われそうだから忠告しとくか。

「そんなこと言ってたらやられちゃうけど、いい?」
これでダメだったら殴り倒して終わるか。

「はっはっはっ!何言ってんだ、やられるのはお前だろ。」
うんぶん殴ってやろう。

 私は笑みを浮かべながら肩を回す。

「じゃあ始めようか。」

「ねぇ、ソラちゃん、顔が怖いよ。」
エリカがそんなこと言うけど関係ない。
ゼンはジッと見てる。

「いつでもいいぜぇ。」
剣を構える。

 あと何かブツブツ言ってるけど詠唱してるのかな?……長くない?これも弱いって言われる理由なのかな。

「詠唱長過ぎるよっ。」
私は調整しといた神速Ⅲを使う。
おぉ速い速い。

私はバーなんとかの横に来た瞬間ステッキを思いっきり振り下ろす。するとズゴォンと鳴った気がする。
…死んでないよね?

「ぐふぅっっ!……」
バタンと倒れる。

「「バージ!?」」
突然倒れた事で驚く。あっこの人はバージか、思い出した。

「ギルマスの言う通り殴っといたよ。」
私は神速でギルマスの隣に移って言う。

「うわっ…いつの間に…」
驚きすぎじゃない?

「詠唱が長いし隙だらけだったから、こうバッと。」
私はステッキを振ってジェスチャーで伝えようとする。

 …流石にやりすぎたかな?回復してあげよう。

「ちょっと貸して。」
エリカからバージを貸してもらってヒールを使う。

「はい、終わった。」
私はバージを返す。

「ソラちゃん、凄いね。魔法すら使わずに倒すなんて。」
魔法は神速、スキルは魔力付与を使ったよ。

「1人じゃ相手にならないから2人同時に来なよ。」
私はステッキを回しながら言う。

「てめぇ…」
ん?なんか負け犬が吠えてるなぁ。

「何?あっ、もっかい殴って欲しいの?」
わぁ凄い楽しい。人煽るのってすんごい楽しい。

 ヒィって顔してる。

「ねぇ、そこのダク…何だっけ。まぁいいや。あなたもやる?」
ダクラスだ。と言いながらバージを引きずってやってくる。

「2人がかりで勝てなかったらお前を認めてやる。」
いや、あなたに認められなくても嬉しくないんだけど。正直ゼンとエリカだけでいい。

「おら始めるぞ。」
バージをら立たせて戦いを開始する。

 おぉ、なんか剣の色が変わってる。あれが属性付与剣か。私も魔力付与なら使えるけど。

「ギルマスーもしあの人の剣壊しちゃったら弁償してねー。」
私はしたくない。

「仕方ないな。勝つんだったらいいぞ。」
剣を壊したらもう私の勝ちじゃん。

「おらぁ!」
なんかモブキャラみたいな言葉だね。実際モブか。

「ウィンドカッター。」
ちょっと魔力を多く込め、放つ。

「そんな魔法で勝てると思ってんのか?」
そう言って剣を振り下ろす。

 すると剣がぼとりと落ちる。
はい、切れました。

「ん?勝てると思ってるのか?だっけ、切られてますけどこれ、どう言う事ですか?」
笑いながら言う。

「隙があるぜ!」
剣を投げてくる。
 隙がある時は隙があるなんて言わない方がいいよ。
 
 私は身体強化を使い、軽く剣を弾く。
そしてキョトンとしてるバージに向かってライニングを撃つ。

「よし、気絶したね。」
バージを無視してダクラスに近づく。

「はい、私の勝ち。」
私はダクラスの前に行き、ぶん殴る。

「……ッ!」
声になってない声をあげ、倒れる。

 2人とも気絶したね。

「ねぇ、弁償頼むよ。」
ギルマスに言う。

「これで私の勝ちだから帰っていい?」
みんなに聞く。

「あっ…うん。いいと思う。」
エリカが答える。

「じゃ、エリカ。また明日。」
手を振って宿屋に向かい歩き始める。

 バージとダクラスはクソだったけどエリカはいい人だよね。ゼンも思ったよりいい人だった。
 あの2人はどうしてあんなクソ2人とパーティーを組んでるんだろう。

 優しいエリカには優しい人と組んでほしいと思う。でもそんな都合よくいないからね。

 ってかこの異世界、可愛い人が多くない?
変な人も多いけど、可愛い人が日本に比べて多い。
いや、日本に可愛い人がいないとは言っていない。

 そんな誰に向けてるか分かんない言い訳をしながら歩く。

「それにしても、スカッとしたね今日。」
そう独り言を言う。

 次にイラつく事言ってきたらまた殴ろ。
そんなことを考えてたら宿屋に着いた。

「ただいまー。」
あっ、いつもの癖で帰った時にただいまと言ってしまう。

「あっソラ、お帰りー。」
でもエリーがいた。返事が返ってくるってのはいいね。

「ソラ、今まで見たことないいい顔してるけど、何かいいことあった?」
いいことは無かったけどスッキリしたことはあったね。

「まぁ、そんなとこかな。」
エリーにそう返す。

「あっお腹空いたからご飯食べたいんだけど。」
こないだ聞いたら昼は別料金と聞いたのでお金を出す。

「はーい分かりました。」
エリーは返事をし料理を出す。

 もちろんいつも通り美味しかった。



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