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1章 魔法少女と異世界の街
7話 魔法少女はゴブリンを討伐する
しおりを挟む私は森の中に入り、ゴブリンを探す。
「…なんか薄暗いね。」
少し怖い。
こういう時に魔導書になんか無いかな?
おっこれとかよくない?
「辺りに光を灯したまえ、ファイア。」
ちょちょちょ、待って、ストップ!!
なんか凄い大きい炎が出来たんだけど。これ光なんてレベルじゃない!
「落ち着けー…魔法はイメージってよく言う。魔力を調節しながら考えれば…」
私は手のひらサイズの火になるように思い浮かべる。
「おっ出来た。やっぱりイメージで大きさとか威力の調節が出来るんだね。」
最初のあれは魔法が暴走しちゃったのか。
あれは戦いに使えないね。素材が灰になっちゃう。
私は火を前に持っていき、前を照らす。
「ゴブリンどこにいるの?」
全然気配が感じられない。
「ん?なんか向こうから魔力を感じる。これってスキルにあった魔力感知ってやつだよね?」
ちょっと草が多いから刈るか。
「えっと…風は刃となり敵を切れ、ウィンドカッター」
ステッキから風の刃が飛んで草木を切り倒していく。
うん、威力高い。これプラス値振るごとにとんでもなく強くなるんじゃない?
「魔力感知の反応が近い。近くにゴブリンがいるのかな?」
左右を確認し歩く。
「って危なっ!」
横からアニメとかでよく見る緑のゴブリン?が現れる。
「なんでそんなとこいるの!そして思ってた通りのゴブリン!」
するとわらわらとゴブリンがやってくる。
ちょ、多い多い。あと赤色のゴブリンまでいる。
あれがボス?たぶんそうだよね。
「ギュウギュギュギュウー」
なんかギュウギュウ言ってる。
「ギューーー!」
襲ってきた。棍棒振り上げてくる。
私は後ろに飛び、躱す。
「そっちがやる気なら私もやるよ。」
もともとそのつもりだし。
ざっと20匹程度。前衛に7匹、真ん中に6匹、後衛に7匹といった感じで別れてる。
「地味に知能が高い…」
一発で倒せたらいいんだけど、無理そうだ。
「光で照らせ、ライト。電気で動きを止めろ、ライニング。」
私は2つの魔法を同時に放つ。
光で目を眩ませ、雷で一網打尽!という作戦だ。
「うわ眩しっ!」
これ自分にも跳ね返ってくる。
そして雷が当たる音がする。これで燃えなければいいけど。一応調節はしといたけど…大丈夫かな?
ようやく目が見えるようになったとき赤ゴブリン以外は動かなくなってる。
「よっし、成功だ。」
小さくガッツポーズをする。
「ギュゥゥゥゥ!!」
あっ、怒らせちゃいました?
するとゴブリンがダッシュでこっちにやってきて棍棒を振り落とす。
「早っ!」
ちょっと早くない?
私はなんとか受け身を取り立ち上がる。
もう怒ったよ。女の子相手に本気で攻撃するなんてどうかしてる。ゴブリンに言っても無駄か。
「喰らえ!アクアソーサーI!!」
魔力を多く込めてゴブリンに打つ。
私が言っては何だけど強化させたアクアソーサー強くない?
一瞬でゴブリンの首をはねる。
グロいね。ちょっと吐き気もしてくる。でも慣れなきゃね。
「あとは他のゴブリンだね。」
私はウィンドカッターでどんどん切っていく。
その後にステッキにしまっていく。
「結構お金ドロップしたね。やった。」
するとピコーンと音が鳴る。レベルアップか。
名前 美水 空
年齢 17歳
職業 魔法少女
レベル 6
攻撃180 防御150
素早さ230 魔法力450 魔力610
装備 魔法少女服 魔法少女ステッキ
魔法 アクアソーサーI 魔導書II
スキル 魔法生成 魔力強化 魔力付与
魔力感知 魔法記憶 身体強化
SP 1000
おー!SPがめっちゃ増えてる!一つくらい魔法増やそうかな。魔導書には何故か10個しか魔法が無かったからね。
「うーん何増やそうかな?…神速とかいいんじゃない?」
SPを消費して神速を覚える。
あと強化もしてと。
魔法 アクアソーサーIII 魔導書Ⅴ 神速Ⅲ
SP 250
次のために少し残しとくか。
「よーしゴブリンも倒したことだし、ロアのとこに行きますか。」
私は神速の能力を試すため、ロアのいる方向へ向く。
「神速Ⅲ!」
すると、視界が一瞬で移り変わる。
「おっ着いた着いた。」
凄い。調節してこの速度、神がかってるね。
「ソッソラお姉ちゃん!?ソラお姉ちゃんが急にここに…どうして?私の幻覚?」
ロアー幻覚じゃないよ。現実だよ。
「ちゃんと私だよ、幻覚じゃないよ。」
腰を抜かしているようだ。どんだけ驚くのよ。
「私の能力だよ。」
凄いでしょ、これが神様チートだよ。…自分で言ってて悲しくなりそう。
「ソラお姉ちゃんは強くて優しくて可愛くて凄いです!」
私が強いのは神様のお陰だし優しくはないよ。
あと最後の可愛いはよく分かんない。
「それでロアは薬草見つかった?」
見つかってないなら手伝うつもりだ。
「見つかりました。ソラお姉ちゃんのお陰で安心して薬草を探せました。」
それはよかった、一緒に来て正解だったね。
「それじゃ、帰るよ。」
私は手を伸ばしてロアの手を取る。
「はい、分かりました。」
手を握り返してくれる。可愛いね。
いつも通りカードを門の人に渡して門を通る。
「じゃあギルド行こうか。」
私はゴブリンを、ロアは薬草を売りに行く。
そういえば昨日も薬草を取りに行ってたけどそんなにお金が必要なのかな?
「何か困ったことがあったら、私に言ってね。」
ロアは何かあっても溜め込むと思うからそう言う。
「…はい?」
不思議そうに答える。
私たちはそんな会話をしながら歩いていく。
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