上 下
8 / 681
1章 魔法少女と異世界の街

7話  魔法少女はゴブリンを討伐する

しおりを挟む

 私は森の中に入り、ゴブリンを探す。

「…なんか薄暗いね。」
少し怖い。

 こういう時に魔導書になんか無いかな?
おっこれとかよくない?

「辺りに光を灯したまえ、ファイア。」

 ちょちょちょ、待って、ストップ!!
なんか凄い大きい炎が出来たんだけど。これ光なんてレベルじゃない!

「落ち着けー…魔法はイメージってよく言う。魔力を調節しながら考えれば…」
私は手のひらサイズの火になるように思い浮かべる。

「おっ出来た。やっぱりイメージで大きさとか威力の調節が出来るんだね。」
最初のあれは魔法が暴走しちゃったのか。

 あれは戦いに使えないね。素材が灰になっちゃう。

 私は火を前に持っていき、前を照らす。

「ゴブリンどこにいるの?」
全然気配が感じられない。

「ん?なんか向こうから魔力を感じる。これってスキルにあった魔力感知ってやつだよね?」

 ちょっと草が多いから刈るか。

「えっと…風は刃となり敵を切れ、ウィンドカッター」
ステッキから風の刃が飛んで草木を切り倒していく。
 うん、威力高い。これプラス値振るごとにとんでもなく強くなるんじゃない?

「魔力感知の反応が近い。近くにゴブリンがいるのかな?」
左右を確認し歩く。

「って危なっ!」
横からアニメとかでよく見る緑のゴブリン?が現れる。

「なんでそんなとこいるの!そして思ってた通りのゴブリン!」
するとわらわらとゴブリンがやってくる。

 ちょ、多い多い。あと赤色のゴブリンまでいる。
あれがボス?たぶんそうだよね。

「ギュウギュギュギュウー」
なんかギュウギュウ言ってる。

「ギューーー!」

 襲ってきた。棍棒振り上げてくる。

 私は後ろに飛び、躱す。

「そっちがやる気なら私もやるよ。」
もともとそのつもりだし。

 ざっと20匹程度。前衛に7匹、真ん中に6匹、後衛に7匹といった感じで別れてる。

「地味に知能が高い…」
一発で倒せたらいいんだけど、無理そうだ。

「光で照らせ、ライト。電気で動きを止めろ、ライニング。」
私は2つの魔法を同時に放つ。

 光で目を眩ませ、雷で一網打尽!という作戦だ。

「うわ眩しっ!」
これ自分にも跳ね返ってくる。
そして雷が当たる音がする。これで燃えなければいいけど。一応調節はしといたけど…大丈夫かな?

 ようやく目が見えるようになったとき赤ゴブリン以外は動かなくなってる。

「よっし、成功だ。」
小さくガッツポーズをする。

「ギュゥゥゥゥ!!」
あっ、怒らせちゃいました?

 するとゴブリンがダッシュでこっちにやってきて棍棒を振り落とす。

「早っ!」
ちょっと早くない?

 私はなんとか受け身を取り立ち上がる。
もう怒ったよ。女の子相手に本気で攻撃するなんてどうかしてる。ゴブリンに言っても無駄か。

「喰らえ!アクアソーサーI!!」
魔力を多く込めてゴブリンに打つ。

 私が言っては何だけど強化させたアクアソーサー強くない?

 一瞬でゴブリンの首をはねる。
グロいね。ちょっと吐き気もしてくる。でも慣れなきゃね。

「あとは他のゴブリンだね。」
私はウィンドカッターでどんどん切っていく。
その後にステッキにしまっていく。

「結構お金ドロップしたね。やった。」
するとピコーンと音が鳴る。レベルアップか。

 名前 美水 空
 
 年齢 17歳

 職業 魔法少女

 レベル 6

 攻撃180    防御150                 

素早さ230   魔法力450   魔力610

 装備 魔法少女服 魔法少女ステッキ

 魔法 アクアソーサーI 魔導書II

 スキル 魔法生成 魔力強化 魔力付与 
 魔力感知 魔法記憶 身体強化

  SP   1000

おー!SPがめっちゃ増えてる!一つくらい魔法増やそうかな。魔導書には何故か10個しか魔法が無かったからね。

「うーん何増やそうかな?…神速とかいいんじゃない?」
SPを消費して神速を覚える。
あと強化もしてと。

魔法 アクアソーサーIII 魔導書Ⅴ 神速Ⅲ

 SP 250

 次のために少し残しとくか。

「よーしゴブリンも倒したことだし、ロアのとこに行きますか。」
私は神速の能力を試すため、ロアのいる方向へ向く。

「神速Ⅲ!」
すると、視界が一瞬で移り変わる。

「おっ着いた着いた。」
凄い。調節してこの速度、神がかってるね。

「ソッソラお姉ちゃん!?ソラお姉ちゃんが急にここに…どうして?私の幻覚?」
ロアー幻覚じゃないよ。現実だよ。

「ちゃんと私だよ、幻覚じゃないよ。」
腰を抜かしているようだ。どんだけ驚くのよ。

「私の能力だよ。」
凄いでしょ、これが神様チートだよ。…自分で言ってて悲しくなりそう。

「ソラお姉ちゃんは強くて優しくて可愛くて凄いです!」
私が強いのは神様のお陰だし優しくはないよ。
あと最後の可愛いはよく分かんない。

「それでロアは薬草見つかった?」
見つかってないなら手伝うつもりだ。

「見つかりました。ソラお姉ちゃんのお陰で安心して薬草を探せました。」
それはよかった、一緒に来て正解だったね。

「それじゃ、帰るよ。」
私は手を伸ばしてロアの手を取る。

「はい、分かりました。」
手を握り返してくれる。可愛いね。

 いつも通りカードを門の人に渡して門を通る。

「じゃあギルド行こうか。」
私はゴブリンを、ロアは薬草を売りに行く。

 そういえば昨日も薬草を取りに行ってたけどそんなにお金が必要なのかな?

「何か困ったことがあったら、私に言ってね。」
ロアは何かあっても溜め込むと思うからそう言う。

「…はい?」
不思議そうに答える。

 私たちはそんな会話をしながら歩いていく。



しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

城で侍女をしているマリアンネと申します。お給金の良いお仕事ありませんか?

甘寧
ファンタジー
「武闘家貴族」「脳筋貴族」と呼ばれていた元子爵令嬢のマリアンネ。 友人に騙され多額の借金を作った脳筋父のせいで、屋敷、領土を差し押さえられ事実上の没落となり、その借金を返済する為、城で侍女の仕事をしつつ得意な武力を活かし副業で「便利屋」を掛け持ちしながら借金返済の為、奮闘する毎日。 マリアンネに執着するオネエ王子やマリアンネを取り巻く人達と様々な試練を越えていく。借金返済の為に…… そんなある日、便利屋の上司ゴリさんからの指令で幽霊屋敷を調査する事になり…… 武闘家令嬢と呼ばれいたマリアンネの、借金返済までを綴った物語

異世界なんて救ってやらねぇ

千三屋きつね
ファンタジー
勇者として招喚されたおっさんが、折角強くなれたんだから思うまま自由に生きる第二の人生譚(第一部) 想定とは違う形だが、野望を実現しつつある元勇者イタミ・ヒデオ。 結構強くなったし、油断したつもりも無いのだが、ある日……。 色んな意味で変わって行く、元おっさんの異世界人生(第二部) 期せずして、世界を救った元勇者イタミ・ヒデオ。 平和な生活に戻ったものの、魔導士としての知的好奇心に終わりは無く、新たなる未踏の世界、高圧の海の底へと潜る事に。 果たして、そこには意外な存在が待ち受けていて……。 その後、運命の刻を迎えて本当に変わってしまう元おっさんの、ついに終わる異世界人生(第三部) 【小説家になろうへ投稿したものを、アルファポリスとカクヨムに転載。】 【第五巻第三章より、アルファポリスに投稿したものを、小説家になろうとカクヨムに転載。】

【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?

歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。 それから数十年が経ち、気づけば38歳。 のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。 しかしーー 「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」 突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。 これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。 ※書籍化のため更新をストップします。

伝説の魔術師の弟子になれたけど、収納魔法だけで満足です

カタナヅキ
ファンタジー
※弟子「究極魔法とかいいので収納魔法だけ教えて」師匠「Σ(゚Д゚)エー」 数十年前に異世界から召喚された人間が存在した。その人間は世界中のあらゆる魔法を習得し、伝説の魔術師と謳われた。だが、彼は全ての魔法を覚えた途端に人々の前から姿を消す。 ある日に一人の少年が山奥に暮らす老人の元に尋ねた。この老人こそが伝説の魔術師その人であり、少年は彼に弟子入りを志願する。老人は寿命を終える前に自分が覚えた魔法を少年に託し、伝説の魔術師の称号を彼に受け継いでほしいと思った。 「よし、収納魔法はちゃんと覚えたな?では、次の魔法を……」 「あ、そういうのいいんで」 「えっ!?」 異空間に物体を取り込む「収納魔法」を覚えると、魔術師の弟子は師の元から離れて旅立つ―― ――後にこの少年は「収納魔導士」なる渾名を付けられることになる。

外れスキル?だが最強だ ~不人気な土属性でも地球の知識で無双する~

海道一人
ファンタジー
俺は地球という異世界に転移し、六年後に元の世界へと戻ってきた。 地球は魔法が使えないかわりに科学という知識が発展していた。 俺が元の世界に戻ってきた時に身につけた特殊スキルはよりにもよって一番不人気の土属性だった。 だけど悔しくはない。 何故なら地球にいた六年間の間に身につけた知識がある。 そしてあらゆる物質を操れる土属性こそが最強だと知っているからだ。 ひょんなことから小さな村を襲ってきた山賊を土属性の力と地球の知識で討伐した俺はフィルド王国の調査隊長をしているアマーリアという女騎士と知り合うことになった。 アマーリアの協力もあってフィルド王国の首都ゴルドで暮らせるようになった俺は王国の陰で蠢く陰謀に巻き込まれていく。 フィルド王国を守るための俺の戦いが始まろうとしていた。 ※この小説は小説家になろうとカクヨムにも投稿しています

二度も親を失った俺は、今日も最強を目指す

SO/N
ファンタジー
主人公、ウルスはあるどこにでもある小さな町で、両親や幼馴染と平和に過ごしていた。 だがある日、町は襲われ、命からがら逃げたウルスは突如、前世の記憶を思い出す。 前世の記憶を思い出したウルスは、自分を拾ってくれた人類最強の英雄・グラン=ローレスに業を教わり、妹弟子のミルとともに日々修行に明け暮れた。 そして数年後、ウルスとミルはある理由から魔導学院へ入学する。そこでは天真爛漫なローナ・能天気なニイダ・元幼馴染のライナ・謎多き少女フィーリィアなど、様々な人物と出会いと再会を果たす。 二度も全てを失ったウルスは、それでも何かを守るために戦う。 たとえそれが間違いでも、意味が無くても。 誰かを守る……そのために。 【???????????????】 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー *この小説は「小説家になろう」で投稿されている『二度も親を失った俺は、今日も最強を目指す』とほぼ同じ物です。こちらは不定期投稿になりますが、基本的に「小説家になろう」で投稿された部分まで投稿する予定です。 また、現在カクヨム・ノベルアップ+でも活動しております。 各サイトによる、内容の差異はほとんどありません。

銀眼の左遷王ケントの素人領地開拓&未踏遺跡攻略~だけど、領民はゼロで土地は死んでるし、遺跡は結界で入れない~

雪野湯
ファンタジー
王立錬金研究所の研究員であった元貴族ケントは政治家に転向するも、政争に敗れ左遷された。 左遷先は領民のいない呪われた大地を抱く廃城。 この瓦礫に埋もれた城に、世界で唯一無二の不思議な銀眼を持つ男は夢も希望も埋めて、その謎と共に朽ち果てるつもりでいた。 しかし、運命のいたずらか、彼のもとに素晴らしき仲間が集う。 彼らの力を借り、様々な種族と交流し、呪われた大地の原因である未踏遺跡の攻略を目指す。 その過程で遺跡に眠っていた世界の秘密を知った。 遺跡の力は世界を滅亡へと導くが、彼は銀眼と仲間たちの力を借りて立ち向かう。 様々な苦難を乗り越え、左遷王と揶揄された若き青年は世界に新たな道を示し、本物の王となる。

ピンクの髪のオバサン異世界に行く

拓海のり
ファンタジー
私こと小柳江麻は美容院で間違えて染まったピンクの髪のまま死んで異世界に行ってしまった。異世界ではオバサンは要らないようで放流される。だが何と神様のロンダリングにより美少女に変身してしまったのだ。 このお話は若返って美少女になったオバサンが沢山のイケメンに囲まれる逆ハーレム物語……、でもなくて、冒険したり、学校で悪役令嬢を相手にお約束のヒロインになったりな、お話です。多分ハッピーエンドになる筈。すみません、十万字位になりそうなので長編にしました。カテゴリ変更しました。

処理中です...