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第17話 反乱
しおりを挟む久しぶりに訓練所で剣の稽古をラオスを相手にしていると陛下の使いが来て、急いで皇宮に来るように言われて空間移転で皇宮に行った。
使用人に陛下の執務室に行くように言われて行くと、陛下のほかに宰相のヨハンと軍務大臣のショーン公爵がいた。
俺が執務室に入ると陛下が。
「反乱が起きた! 今までの反乱と違い大規模な反乱だ。ショーン今知っている事を話せ」
ショーン軍務大臣が話すには、反乱を起こしたのは、1番南側にある今はわが帝国の直接領地だが、以前はペルンーという国だ。
ペルンーと言う国は、我が帝国の金山を狙って戦争を仕掛け敗れて王族は処刑され滅びて帝国の領土になり、今は代官が領地を治めている。
その領地でペルンーの王族の子孫だと名乗る男がペルンー王国の再興を掲げて兵を2万人で反乱をしたらしい。
ショーン軍務大臣が説明を終わると、陛下が。
「反乱軍は2万だが我が帝国軍は倍の4万の兵で討伐するが総大将を誰にするかだが、だれが良いと思う。余はまだ成人していないがリオンが良いと思うのだ」
ま、待ってくれ! ・・・・いくら何でもそれはないだろう。
俺は戦争の経験はないし、まだ13歳の子供だぜ。
それにこの戦いはだれが考えても我が帝国軍が勝つだろう。
そうなれば総大将の俺の名は上がりアルド皇太子は面白くないだろうから意見を言い。
「俺は戦争の経験がなく未成年者です。アルド皇太子を総大将にして次の皇帝が強いのを国民に知らせ、安心させる方が良いのではないのかと思いますが」
ヨハン宰相が膝を叩き。
「流石! リオン様だ。リオン様は今まで色んな功績をあげ皇子の中でも1番目立っております。ここで手柄を上げるより次の皇帝になるアルド皇太子を総大将にするのは良い考えだと思います」
ショーン軍務大臣も俺の意見に賛成し陛下が。
「確かにリオンの言う通りだな。それでは皇子を集めて会議室で話をしよう」
何故、最初から俺だけ呼んで皇子全員を呼んで話をしなかったのか疑問だが、その後皇子を全員集めると。
会議室でいつもは近衛兵と武術に励んでいるクルト第4皇子が俺に。
「オイ! 反乱が起きたらしいな。今度こそ俺も出陣出来るだろう。リオンは陛下のお気に入りだから俺を出陣するように言えよ」
「ええー! 1番末っ子だから可愛いがっているだけですよ。俺の意見など聞いてくれませんよ」
クルト第4皇子はニヤリとして。
「次の皇帝はリオンかも知れないぞ」
「バカバカしい。アルド兄さんに決まっているでしょう」
「アッハハー・・・・冗談だ。然し分からないぞ」
その後、ショーン軍務大臣が皇子に反乱の内容を話し陛下が。
「征伐軍の総大将にはアルド皇太子を任命
する」
すると意外だったのかアルド皇太子が。
「私ですか? 本当なら喜んで任務を全力で遂行いたします」
「うむ。勝つのは決まっておるが、何が起こるか分からんのが戦争だ。油断はするな」
会議室で話が終わり部屋を出る時、アルド兄が俺に小さな声で。
「私を総大将に推薦したのはリオンだろう。ありがとう」
言われて俺は首を傾げて知らない振りをした。
その2週間後にアルド皇太子は4万の兵を連れて南の反乱地域に向かったのだ。
側近のラオスに戦地に念のため何か起きたなら、空間移転できる俺の魔力を注いだ小さな鉄の楔を持たせて従軍させた。
制圧軍は反乱地に2週間で着き戦闘を始めたらしい。
戦況は1週間遅れだが早馬で2日に1度報告が届く。思ったより反乱軍は強く、苦戦しているらしい。
俺は空間移転して状況を見に行こうとしたが側近のリンダに止められて我慢している。
こんな時に携帯電話があれば良いのだが、討伐軍が2か月後に勝利した報告には、喜びよりホッとしている。
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