第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。

黒ハット

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第15話 運命の出会い

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 領地の経営が軌道に乗ったので代官のボンズの下に補佐官を5人置き、領地の管理を任せて俺は1カ月の半分以上はリマ皇都の離宮で暮らしている。

 領地の警備は新しく警備隊を500人雇い前世の駐在所を作り、街の犯罪の取り締まりを行い、街の安全を守っている。

 陛下は1度、俺の作った領都を見に行き、余りに綺麗な街と駐在所を見て驚き、皇都の街を作り変えなければと言っていた。

 その他に俺の建てた日本の城を見て、リオンはやはり知識が豊富なのは前世の進んだ異世界の知識あるからなのかと、聞いたのでその通りですと答えておいた。



 話しは変わるが、今年は建国から500年の節目の年なので建国祭りを大々的に行う。

 皇宮でも1番広い大広間で貴族や平民の代表者を招いて祝賀パーティーを開くのだ。

 貴族は家族も参加を許されるので大勢の人でその用意をする特に料理人は大変だろう。



 建国際の当日、皇宮の前には招かれた人の馬車の行列が出来て順番待ちができていた。

 建国際のパーティーが始まる前に皇族の控室で待っていると、ウイル第3皇子が話しかけ。

「リオン、お前も13歳になるのだから今夜は令嬢が集まる良い機会だから婚約者を見つけろよ」

「俺はまだそんな気はありません」

 聞いていた陛下が。

「何を言う。貴族は10歳で婚約するのが普通だ。お前は顔も良いしそれに功績もあげているから令嬢の人気も高いのだ。変な女につかまるなよ」

 俺は今まで結婚の事など考えた事もないので他人事だと思っていたのだ。


 パーティーが始まり、司会者が皇族の入場を告げると、俺たちも入場して陛下が挨拶をして。

「皆の者! この良き日に無事に建国500年を迎えられて嬉しく思う。皆も知っておるだろうが、第5皇子のリオンのお陰で皇都が綺麗になり、死亡者が減ったのは喜ばしい事だ。そのリオンの希望を受けて、余は此処に奴隷の解放を宣言する。それではパーティーを楽しんでくれ」

 ま、待てよ! 俺の事や奴隷を解放するなど聞いていないぜ。参ったな。これで注目されるじゃないか。

 早速、貴族が俺に挨拶をする為に行列を作り、娘を連れて俺の妃に売り込みを始めている。

 俺が美味しい料理を食べたいのを我慢して対応しているのを陛下は笑いながら見ていて、最後に挨拶に来たのはショーン公爵で奥さんと男と女の子供を連れて家族と一緒だ。

 ショーン公爵が親しそうに。

「リオン様、念願の奴隷解放を出来て良かったですね。今日は家族を連れてきました」

 俺はショーン公爵が無骨なのに奥さんが綺麗で驚いていると奥さんが。

「初めましてジャクリーヌと申します。リオン様の事は主人からいつも聞いております。皇都の下水と水道を整備した上に今度は奴隷解放をして素晴らしい方だと聞いて1度お会いしたいと思っておりました。お目に掛かれて光栄です」

 俺より少し年上の男の子供が次に挨拶をしていきなり。

「僕はラオスと言います。お願いがあります。僕を側近にしてくれませんか」

「ラオス、君はいくつなのだ。何で俺の側近になりたいのだ」

「15歳です。リオン様は剣の腕も父上に勝つくらい強くて魔法も色んな魔法を使えその上、知識も豊富で父上がいつも褒めていました。そんなリオン様の側で仕えたいのです」

 俺はショーン公爵に。

「ショーンお前は良いのか。俺より次の陛下になるアルド皇太子の方が良いのではないか」

「わしはラオスの希望通りリオン様の側近にお願い致します」

「分かった。用意が出来次第、離宮に出仕するが良い」

 ラオスが喜んで。

「ありがとうございます。明日からお願いします」

 最後に奥さんの後ろに隠れるようにしていた少女が挨拶をして。

「私はリズと申します。よろしくお願いいたします」

 俺は少女の紫色の瞳と薄い紫色のブロンド髪を持った、余りの美しさに息を飲み、何故か前世の奥さんだった瞳を思いだし、ドギマギして。

「俺はリオンだ。宜しく頼む」

「リオン様は医療に詳しく、その為に下水や水道を整備して領地では赤ちゃんの育て方を指導して、死亡率を4分の1に減らしたとお聞きしました。私も大人になったなら医療の仕事に就きたいと思っております」

「そんな事を誰から聞いたのだ」

「お父様から聞きました」

「ショーンはなんでも話しているのだな」

「はい。リオン様はまだ成人もしていないのに知識が豊富で、我々の思いもよらない新しい事をするので子供には見習ようにと言い何でも話しています」


 ショーン公爵の家族が引き上げると陛下が。

「リオン! ショーンの娘が気に入ったのか? 」

 俺が慌てて。

「初めて会ったので緊張しただけです」

 陛下がニヤリとしたが俺はその後も何故かリズと言う少女が気になっていたのだ。
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