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第13話 始めて領地に行く
しおりを挟む離宮にポージョンを作る工房を作りポージョン作りをしていると、陛下から使者が来て皇宮に来るように連絡があり、空間移転で行くと陛下が。
「え? 使いを出したばかりなのにもう来たのか早いな」
「空間移転で来ました」
「空間移転だと?・・・・どんな魔法だ」
空間移転を説明すると。
「リオンは余の知らない色んな魔法が使えるのだな。お前が早く生まれていれば・・・・」
よく聞こえないので。
「なにか言いましたか? 」
「何でもない。今日呼んだのはソロソロ領地を見に行って領地経営をしてみてはどうだ」
「領地経営は15歳に成人してからではないのですか」
「本来ならそうだが、リオンなら今でも立派に経営出来るだろう」
俺はまだ10歳の子供だぜ!
陛下はますますブラック企業になって来ている。
離宮に帰り側近に領地経営をする事になって、領地を見に行くからと言うとシモンが。
「旧ダマス公爵領は酷いらしいです」
「どんな程に酷いのだ」
今度、赴任した代官の報告によると税金は40%で普通の4倍で、貧民や浮浪者が多く領内は不衛生で病人が多いらしい。
1週間後、離宮をシモンに任せてアヤノ、バース、リンダを連れて馬車で領地に出発した。
領地はリマ皇都の北側にあり、馬車で1日なので夕方には着くだろう。
初めてリマ皇都を出るので楽しみだ。街を出ると農作地帯が続きその後は山が遠くに見える所々に小さな森のある草原が続いている。
時々50cmくらいのネズミ魔獣1mくらいのツノウサギ魔獣が出てバースが倒して進んでいる。
最初に与えられた領地を過ぎ、予定通り夕方には新しい領地に着いて代官の出向を受けた。
以前はダマス公爵の領地だった、領都の街は聞いていた通り不衛生で街を歩く住民も暗く元気がなかった。
道路は石畳ではなく土を固めてあり、家は木造が多くここで暮らす住民が可哀そうになった。
最初に与えられた領地を通り見てきたが普通の街で此処まで酷くはなかった。
領主の屋敷に着いて驚いた!
住民の家と違い、まるで宮殿のように豪華で中に入るとさらに驚いた。
屋敷の中は黄金が多く使われ、装飾品も高価な物が沢山飾られている。
俺が呆れていると代官が。
「陛下が、リオン様が来るまでは何もせずにそのままの領地を見せるように言われました」
「そうか。お前の名は何という。以前からこの地に住んでいるのか」
「申し遅れましたが、私の名はボンズ・ジュノンと申します。父親が先代のドリン公爵に仕えており私は成人するまで此処で育ち、その後は皇都で役所に勤めておりました」
俺は此れからも代官を任せられるか鑑定の目で見ると。
名前 ボンズ・ジュノン
性別 男
年齢 25歳
称号 第5皇子の代官
レベル:40/100
魔力量 400(最大1,000)
統率力 60 威圧力 40
武力 40(剣 40。軍事力10)
体力 60 知性 70
精神 60 指導力 60
運 50 誠実 80
スキル
土魔法 50
誠実が80で知性も70、統率力も60で良い人材だったので領地を任せても良いと思った。
その晩、与えられた部屋のベッドで、領地をどうするか考え、先ず領都を先に与えられた領地とダマス公爵の領地にするか、それとも新しい場所にするのが良いか領内を見て決める事にした。
次の日、ボンズの案内で馬車を使い領内を見て回ると、先の領地と旧ダマス公爵の領地の境目に大きな河が流れておりその河が海に流れている。
だが河の周りは農地も家もないのでボンズに。
「此処は水の便もよく農地に適しているのにどうして人が住まないのだ」
「此の地は毎年、河が溢れて水害が酷く農作を作れなく住民が住めないのです」
「堤防を整備すれば良いのに今までの領主はしなかったのか」
「えっ? ・・・・堤防ですか ・・・・」
「堤防を知らないのか」
「はい。初めて聞きました」
そうか。治水工事という概念がないのなら仕方ないが、俺なら出来るので丁度ボンズが土魔法を使えるので河のそばに行き。
「ボンズ土魔法で幅5m、高さ10m、長さ20mの壁を河に沿って作れるか」
「作った事がありませんが試してみます」
最初は失敗したが2回目に何とか形になり、3回目に成功して子供みたいに飛び上がって喜び。
「出来たー! やったー! ・・・・・・」
ついて来たリンダが。
「そうか皇都の軍の宿舎やインフラの整備も土魔法でしたのを忘れていた。土魔法は便利だな」
俺はボンズに。
「どうだ。それが堤防だ。堤防で水害を防げるだろう」
「はい。此れなら農作地を作れます」
「農作地もそうだが、ここに新しい領都を作る予定だ」
「ええー! 何年もかかりますよ」
「大丈夫だ。半年で作って見せる」
新し領都を作る候補地を見つけて屋敷に戻ったのである。
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