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30話 新しい領地で1
しおりを挟む領都に入ると、ゴミゴミして汚く表通りは,
まともだが裏は小屋みたいな家が立ち並び不衛生で此れが領都かと思われ、ナナファ―ナが。
「酷過ぎる」と言ったくらいだ。
領主の屋敷に着くと、屋敷は豪華で中も豪華な作りで贅沢な暮らしをしていたみたいなのだ。
使用人たちに会ってみたが、真面な使用人はおらず。全員がやせ細り怯えていた。
執事の男性に事情を聴くと、まるで奴隷のように扱われていたらしいのだ。
その晩は、早めに休み次の日に車で領内を見て回ったが、領民たちは領主からは重い税金を取られ、今は無くなった天使教会には寄付金を強要されていて貧しい暮らしを強いられていたみたいだ。
領内の町長と村長を集めて領主の挨拶をして、領地の改革をする事を告げ、1年間は税金を無税にするから協力して欲しいと言うと、参加した町長と村長たちは。
「本当ですか。信じられません」
と言っていたが、最後には喜んで中には涙を流して喜んでいたのだ。
領都にはギルドもあるのでギルドに行き、協力をしてもらおうと、思っていたがギルマスが訪ねて来て。
「挨拶に来るのが遅くなりました。此の地のギルドの責任者でギルマスのギョウムと言います。この度は公爵に就任おめでとうございます。 ギルド総責任者サバールより連絡があり、協力するように言われております。私も主様に仕える身なので何なりと申し付けて下さい」
「此方こそ宜しく、僕は堅くるしいのは嫌なので普通に接してくれるか」
「はい、分かりました。リュウト様が領主になり、こんな嬉しいことはありません。此れで此の地も辺境伯地に負けない発展が期待できます。 今までの領主はひど過ぎましたから、私どもも此の領地から撤退しようと思いましたが、冒険者が居なくなると住民が困るので我慢していました」
「此れからは、お互い協力してこの地を発展させよう。ステータス鑑定機は届いているかな? 届いているなら住民を無料で成るべく沢山の人を鑑定して。まずは領兵の候補200人と、それと土魔法を使える人材をなるべく多く紹介してくれるか」
「はい、分かりました。此の街の住民の数は1万人位なので2週間もあれば終わると思いますので早速、明日から始めます」
ギルマスのギョウムが帰ると、ナナファ―ナが。
「リュウト、トイレとお風呂だけ何とかしてくれません」
「うん、分かった。今からするよ」
屋敷のトイレとお風呂を改装して土魔法を使えるライナを呼び。
「ライナ、土魔法で家を建てれるか?」
「えっ? 土魔法で家を建てれるのですか?
したことがありませんが」
「そうか、僕が手本を見せるから一緒に来てくれ」
ライナを連れて街の邪魔にならないところに、前世の公団の団地、3階建てを建てて見せるとライナは。
「凄ーい! 土魔法でこんな事も出来るのね」
建てた建物は部屋数が50あり、部屋の作りは前世の2LDKでこの世界に合わせて湯船が無くシャワー室でトイレは簡易水洗にした。
ライナに内部を見せて、真似して作らすと1回目は失敗したが2回目に成功して。
「私って、天才かも・・・・」
リュウトも2回目で出来て驚いて。
「エルフ族は魔法が得意だとは聞いていたが、ライナは天才だな。凄いよー! その調子で20棟程建ててくれるか」
「天才の私に任せて・・・・・・」
リュウトが(豚もおだてりゃ木に登る)と思ったのは内緒なのだ。
ライナが団地を建てている間に新しい領都の構想を練り。
立ち退いた住民には団地に無料で住んでもらい、街を碁盤の目の様に整地して領都が新しく生まれ変わったのは10日後だった。
魔法が無かったら、1年以上掛かるのに改めて魔法の凄さに感心した。
住民たちは街の変貌に驚き、新しい領主のリュウトに感謝して街の中央に出来た噴水のある大きな広場で、住民主催の記念のお祭りをすると企画して。
マジックバックに入れておいた魔獣の肉や果物、辺境伯領で作られた日本酒やワインなどを大量に寄付したのだ。
住民たちは喜び、祭りの当日に仲間たちと会場に行くと、大歓迎され。
「新領主リュウト様、ありがとうございました。バンザーイ、バンザーイ」
此れを境に、領主と住民たちに信頼関係が出来て、領都以外の町や村とも良い関係が築かれ領地は発展し始めた。
領地の名は、プテラノ領地、領都の名も変えてリュウトが前世好きだった、キョウト(京都)にした。
農業も見直し、先ずは稲作を始め、果物を特産物にする為に色んなものを試したが、姿はリンゴで味はメロンと。
前世のバナナに似て味もバナナを見つけて促進魔法で収穫した所、味も品質も良く、この2種類を領地の特産物として栽培することにした。
最後に海に面しているので、漁業を見に行くと、漁業は魚の保存が短いので漁民は少なく貧しかった。
海水から塩を取る方法とその塩を使って干物を作る方法を教えた。
この塩の味が良く、大人気を呼び領地の特産品になり後年、大陸中に広まり領地に潤いをもたらしたのは別の話である。
リュウトたちは、時々移転して王都に帰り、王都のベレー帽特殊部隊の訓練を指導し、諜報部からの報告を受けていたのだ。
王都は、ドアイル帝国とナチラス聖国から離れているが、シャロム辺境伯地とプテラノ領地が近く。
領地を接しているので、戦力はプテラノ領地とシャロム辺境伯地に集めた方が良いと思い。
国の軍の再編成に取り組む事にした。
王城に行き、陛下に軍の再編成の計画を話すと賛成して話し込み、陛下が話すには。
各国の兵力は、軍事大国のドアイル帝国が5万の兵力、ナチラス聖国が3万、バンダイ公国が3万、我がオスガン王国が3万でドアイル帝国が兵数は一番だ。
ナチラス聖国は秘密が多く実態は分からないらしい。
リュウトは、王都には騎士団、近衛騎士団を合わせて3千、魔法部隊が千、兵士が6千の1万を配置し、その他の王国軍2万をシャロム辺境伯地とプテラノ領地に1万ずつに分けて駐留させる事にしたのだ。
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