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20話 再び冒険者として
しおりを挟む再び冒険者として活動を再開しようと思い。
準備をしていたが、学園長から周りの目もあるので週に1度は学園に来るように言われて今日は久しぶりに授業を受けている。
授業が全てに置いて幼稚で退屈だったので、授業中は魔道具の事を考えていたのだ。
懸案の鑑定の魔道具作りは、理論上は出来ているのだが、出来た魔道具は何故か作動しないので悩んでいる。
今日は、ギルドに寄らずに、屋敷から黒の森に移転して、魔獣と戦い訓練の成果を試す為に希望パーティーのメンバーと来ている。
本来ならギルドで依頼を受けないといけないのだが、E級冒険者なので一番弱いD級魔獣の依頼しか受けられないのだ。
冒険者以外でも実力があれば自己責任で上級の魔獣を討伐しても良く。
リュウトたちE級冒険者パーティーも依頼ではなくて自己責任で上級魔獣を討伐しても違反では無くギルドに責任が無いだけなのだ。
3人にB級魔獣以上とは戦わせないつもりで森の奥を目指して行くと、探知網に赤い点滅が付き、直ぐにC級魔獣の灰色狼3匹が現れた。
ナナファ―ナが氷の槍で灰色狼の頭を撃ち抜き、サヨナァが風魔法の真空刃で首を切り落として、
ダンライが身体強化して剣で頭を切り落とし、あっという間に灰色狼を倒したのだ。
ダンライが首を傾げて。
「あれ? 灰色狼ってこんなに弱かったかな」
「灰色狼が弱いのじゃなく、私たちの実力が上がったから灰色狼を弱く感じるだけだよ」
「そうよね、前回の時に私は緊張して魔法で氷さえ作れなかった。ダンライとサヨナァが足を噛みつかれて大変だったのに」
「うん、今回の訓練で3人の実力が上がったのは灰色狼と戦って分かっただろう。でも過信して油断しないようにしてよ」
「はーい、 師匠」
「だから、その師匠と呼ぶのは止めてよ」
「アハハ! いつも指導して貰っているから皆が自然と出るんだよ。リュウトの事をベレー帽特殊隊が【偉大な神の指導者】と呼んでいることを知っている」
「嘘だろうー! そんな呼び方をされたら恥ずかし過ぎるよ」
そんな馬鹿な話をしながら森の中を進むと、あの因縁のB級魔獣で鋼の猪が出てきたのだ。
ナナファ―ナが緊張しながらも闘志を見せて。
「最初は、私に戦わせて下さい」
もしもの時に備えていつでも、助ける準備をして。
「ナナファ―ナ、この間の仕返しをしてやれ」
ナナファ―ナが、自分の前に防御バリアーを張り、何と太さが30cm長さが5mはある巨大な先の尖った氷の槍を空中に2本浮かべて、B級魔獣で鋼の猪と対峙したのだ。
先に鋼の猪が飛び掛かって来た。
ナナファ―ナのバリアーに跳ね返されて横向きに倒れた所に、用意していた巨大な2本の氷の槍を打ち込むと、鋼の猪の身体を貫き鋼の猪は悲鳴を上げる暇もなく絶命した。
ダンライとサヨナァは、余りの出来事に感嘆して。
「スゲー! ヤル―! ヤッター!」
「ウッフフ、此れでこの間のお返しが出来ましたわ。気持ちいいー ウフフ」
ダンライとサヨナァは、悔しそうに。
「今度は僕だ。・・・・私よ・・・・」
ジャンケンでサヨナァが先に戦う事になり、倒した魔獣をマジックバックに入れて、進むと。
同じ鋼の猪が出て来て、サヨナァが持っていた槍に竜巻状の真空刃を付加して飛び掛かって来た鋼の猪を突き刺すと、軽々と硬い鋼の皮膚を貫き此れも瞬殺してどや顔で。
「フン! 楽勝だ。こんなものだよ」
前回と違い訓練の成果が出て皆の実力が上がっているのを実感して更に森の奥に進むと、初めて見る大蛇の魔獣が出て来たので鑑定すると。
太さ2m長さが10mのA級魔獣だ。
警戒して3人に連携して戦うように言おうとしたが、ダンライが先に鎌首を立て襲い掛かろうとしていた大蛇に向かい。
身体強化して20m位飛び上がり。
【光速剣の舞】
と叫び、空中から舞うように落下しながらA級魔獣の大蛇を切り刻んで倒して、ふわりと着地して涼しい顔で。
「よし、新しい技が大成功だ」
流石に見ていたリュウトたちは。
「A級魔獣だぞ!! 嘘―! 嘘だろうー! 信じられない!」
3者3様に驚きの声を出して驚いたのだ。
冷静に戻るとナナファ―ナが怒って。
「ダンライ、首を落とすだけで良いのに、あんなに切り刻んだなら蛇の肉は高級で高く売れるのに駄目でしょう。もう~、切り刻んだ肉を貴方のマジックバックに入れておきなさい」
」
「えー! 折角考えた新しい技を使って成功したのに」
「光速剣の舞なんて恰好良い凄い技で倒したのは褒めてあげるけど後の事も考えてよ。私も負けないであの真空刃の竜巻をトルネード、スピアと叫んでから使おうなー・・」
少し進むと、「ブーン、ブーンブーン」と音がして1m位の大ハチの群れが現れて、鑑定すると。
B級魔獣の毒針大ハチで100匹位の大群なので、僕が対処しようとしたがサヨナァが。
「絶対零度の霧」
リュウトの出番は無く、サヨナァが毒針大ハチを絶対零度の霧で全てを凍らせて絶命させてしまい。
地面一面が大ハチで埋まり、後の魔石をマジックバックに入れる作業が大変だったのだ。
そろそろ帰ろうとしていた時に、鋭い長い牙と長い腕を持ったゴリラ見たいな体長が3m以上はある魔獣が出て来て、鑑定するとA級魔獣狂猿だった。
3人の連携を確かめる為に。
「3人で連携して戦ってみて」
3人は狂猿を囲むようにして最初にサヨナァが真空刃で足を切り落とそうとしたが、半分位の傷がついて切り落とす所まではいかず。
怒り狂った狂猿はサヨナァに向かって腕を振り上げて突進してきたのだ。
ナナファ―ナがサヨナァの前にバリアーを張ると、狂猿がバリアーにガーンと音を立ててぶつかりバリアーを壊そうと叩き始めた。
その隙に、ダンライが剣に雷魔法を付加して剣を振り下ろすと。
「バリバリバリ」と音を立てて片足を焼き切り、狂猿が倒れるとナナファ―ナが初めて聖の光の光線を使い。
【聖の光線】
と叫んで放つと、聖の光線が狂猿の頭を貫き、狂猿がドスーンと音を立てて倒れて絶命した。
見ていて上手く連携して戦ったと思い、拍手しながら。
「良くやった、連携も取れて良い動きで倒せて合格だよ。そろそろ帰ろうか」
こうして、再開した冒険者活動で訓練の成果を確かめて3人の実力が大幅に上がった事が分かり、訓練の成果に満足して移転して屋敷に戻ったのである。
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