25 / 38
第25話、サヤカとトムの初めてのデート
しおりを挟む私の使い魔になった、ペガサスのジイチャンを連れて、全員で私の移転魔法で魔の森の湖から王宮に帰ったのです。
王宮に帰ると陛下夫妻と両親が私たちの無事な姿を見てホッとして喜んでくれました。
陛下がジイチャンを見て。
「ン?・・・・仙人みたいな人がいるが何者なのだ?」
「魔の森で私の使い魔になった神獣のペガサスです、ジイチャン元の姿になって見せて上げて」
ジイチャンが人化を解いてペガサスの姿になると、陛下夫妻と両親は、顎が外れそうな位に口を開けて驚き陛下が。
「オオォ~~!!本当だ!!神獣のペガサスだ、本物を初めて見た」
王妃様が嬉しそうに子供みたいな、とんでも無い事を言い出したのです。
「素晴らしいわ、流石に聖女サヤカね、神獣のペガサスを使い魔にするなんて凄いわ、私もペガサスに乗って空を飛んでみたいわ,良いでしょう」
トムが残念な者を見る目で。
「母上、天然も程々にしてくださいね」
皆が笑い出し、ジャネットが肩を震わせて声に出さない様に涙を流して笑っていたのです。
ジイチャンが。
「聖女様、わしの背中にお乗りください」
私が、ジイチャンの背中に乗ると空に飛び上がり、背中から落ちないかと心配しましたが、何故か私の身体はジイチャンに吸い付いてペガサスと一体化しているみたいに安定しているのです。
空高く舞い上がると、王都が一望出来て、王宮も空から見ると白亜の宮殿で、とても綺麗でした。
王宮の庭から見ていた皆さんが驚いていました。
トムがペガサスに乗り空を飛んでいるサヤカを見上げて。
「僕のサヤカは聖女だが、まるで天女みたいだ」
と呟いたのは青い空に流れて誰にも聞こえなかったのでした。
空から地上に戻ると、皆さんが拍手で迎えて下さい、私は興奮してしまい。
「空から見ると、王都が綺麗で特に王宮は最高に綺麗でしたわ」
それから、王宮の中に入り魔の森での出来事を陛下夫妻と両親に報告してその晩は王宮に泊まり、次に日に屋敷に戻ったのです。
次の日から魔の森で魔物と戦った経験から、帝国と戦うには、防具が必要だと思い防具の魔法具を考え作り始めたのです。
試作品は、敵の魔法を反射させて相手に其の魔法を倍の威力にして返し攻撃する盾を作りました。
トムに怪我をして欲しくないので、物理的な攻撃から身を護る軽くて動きやすい鎧も作ったのです。
ジャネットに鎧を着せて盾を持たせて私が攻撃してみた所、成功してジャネットが興奮して。
「凄い! 此れを王国の兵士に装備させたなら、帝国なんかに絶対に負けないわ」
私は、ジャネットを連れて王宮に行き、トムやショウジャ将軍と陛下に披露した所、絶賛され、量産することになったのです。
トムには、特別にトムの魔法に合わせた、特別な雷魔法を倍の威力にする魔法具の剣も渡したのです。
その日にトムから。
「王都の街を見て回らないか?」
デートの誘いを受けて、王都の街を散策することになったのでした。
トムとは、寝る前に念話でお話するのは日課になっておりましたが、改まってデートした事が無いので、私は嬉しくなり前日は興奮して中々寝付かれませんでした。
デートの当日の朝の食事の後に、サヨがいつもより入念にお化粧をしてくれて、チョット大人に見えるように髪の毛を右側にハーフアップにしてくれたのです。
私は、移転魔法で王宮の自分の部屋に行きトムを待っていると、ドアをノックしてからトムが現れたのですが、ドアを開けた所で動かないで私を見つめて。
「綺麗だ、誰にも見せたくない、出かけるのは止めようか
私はその様子が真剣なので可笑しくて吹き出してしまい。
「プゥッー、トムが真面目にそんな事を言うとおかしいわ」
馬車に乗り王都に繰り出したのですが、馬車を降りると。
「アッ、聖女様と王太子様だ!!」
あっというまに、人垣が出来て身動きが取れなくなり、馬車に戻り、馬車の中から移転して王宮に戻ったのです。
戻ると王妃様が私たちを見て笑いながら。
「そんな恰好で街に出たなら直ぐに正体がばれて騒ぎになるのも分からないの?私が陛下と街に出る時には、伊達メガネを掛けたりして変装して平民の服装で行くのよ」
トムと私は、平民の服装に着替えて伊達メガネと帽子をかぶり街の警備の詰所に移転したのです。
警備の人が驚きましたが、トムが状況を話して、詰め所を出て街中に出たのです。
王都の住民に気図かれずに、歩くことが出来てルンルン気分でトムの腕に掴り、普段は行く事の無い屋台に初めて行きました。
肉と野菜をタレに付けて串に刺して焼いた物は、初めて食べてたのですが味しすぎて、多めに買って無限空間に仕舞い込んだほどです。
この辺りは、屋台を出しても良いと、国が許可を出している場所なので多くの屋台が並んでいて庶民に人気があり、通称は屋台通りと呼ばれていつも賑やからしいのです。
最後に、王都が一望出来る丘に行き、夕暮れの王都を見ながらトムと寄り添い初めてのデートを楽しんだのでした。
12
お気に入りに追加
790
あなたにおすすめの小説
~クラス召喚~ 経験豊富な俺は1人で歩みます
無味無臭
ファンタジー
久しぶりに異世界転生を体験した。だけど周りはビギナーばかり。これでは俺が巻き込まれて死んでしまう。自称プロフェッショナルな俺はそれがイヤで他の奴と離れて生活を送る事にした。天使には魔王を討伐しろ言われたけど、それは面倒なので止めておきます。私はゆっくりのんびり異世界生活を送りたいのです。たまには自分の好きな人生をお願いします。
異世界召喚されたけどヤバい国だったので逃げ出したら、イケメン騎士様に溺愛されました
平山和人
恋愛
平凡なOLの清水恭子は異世界に集団召喚されたが、見るからに怪しい匂いがプンプンしていた。
騎士団長のカイトの出引きで国を脱出することになったが、追っ手に追われる逃亡生活が始まった。
そうした生活を続けていくうちに二人は相思相愛の関係となり、やがて結婚を誓い合うのであった。
転生受験生の教科書チート生活 ~その知識、学校で習いましたよ?~
hisa
ファンタジー
受験生の少年が、大学受験前にいきなり異世界に転生してしまった。
自称天使に与えられたチートは、社会に出たら役に立たないことで定評のある、学校の教科書。
戦争で下級貴族に成り上がった脳筋親父の英才教育をくぐり抜けて、少年は知識チートで生きていけるのか?
教科書の力で、目指せ異世界成り上がり!!
※なろうとカクヨムにそれぞれ別のスピンオフがあるのでそちらもよろしく!
※第5章に突入しました。
※小説家になろう96万PV突破!
※カクヨム68万PV突破!
※令和4年10月2日タイトルを『転生した受験生の異世界成り上がり 〜生まれは脳筋な下級貴族家ですが、教科書の知識だけで成り上がってやります〜』から変更しました
異世界に転生したので幸せに暮らします、多分
かのこkanoko
ファンタジー
物心ついたら、異世界に転生していた事を思い出した。
前世の分も幸せに暮らします!
平成30年3月26日完結しました。
番外編、書くかもです。
5月9日、番外編追加しました。
小説家になろう様でも公開してます。
エブリスタ様でも公開してます。
異世界転生した時に心を失くした私は貧民生まれです
ぐるぐる
ファンタジー
前世日本人の私は剣と魔法の世界に転生した。
転生した時に感情を欠落したのか、生まれた時から心が全く動かない。
前世の記憶を頼りに善悪等を判断。
貧民街の狭くて汚くて臭い家……家とはいえないほったて小屋に、生まれた時から住んでいる。
2人の兄と、私と、弟と母。
母親はいつも心ここにあらず、父親は所在不明。
ある日母親が死んで父親のへそくりを発見したことで、兄弟4人引っ越しを決意する。
前世の記憶と知識、魔法を駆使して少しずつでも確実にお金を貯めていく。
【完結】天下無敵の公爵令嬢は、おせっかいが大好きです
ノデミチ
ファンタジー
ある女医が、天寿を全うした。
女神に頼まれ、知識のみ持って転生。公爵令嬢として生を受ける。父は王国元帥、母は元宮廷魔術師。
前世の知識と父譲りの剣技体力、母譲りの魔法魔力。権力もあって、好き勝手生きられるのに、おせっかいが大好き。幼馴染の二人を巻き込んで、突っ走る!
そんな変わった公爵令嬢の物語。
アルファポリスOnly
2019/4/21 完結しました。
沢山のお気に入り、本当に感謝します。
7月より連載中に戻し、拾異伝スタートします。
2021年9月。
ファンタジー小説大賞投票御礼として外伝スタート。主要キャラから見たリスティア達を描いてます。
10月、再び完結に戻します。
御声援御愛読ありがとうございました。
呪われた子と、家族に捨てられたけど、実は神様に祝福されてます。
光子
ファンタジー
前世、神様の手違いにより、事故で間違って死んでしまった私は、転生した次の世界で、イージーモードで過ごせるように、特別な力を神様に授けられ、生まれ変わった。
ーーー筈が、この世界で、呪われていると差別されている紅い瞳を宿して産まれてきてしまい、まさかの、呪われた子と、家族に虐められるまさかのハードモード人生に…!
8歳で遂に森に捨てられた私ーーキリアは、そこで、同じく、呪われた紅い瞳の魔法使いと出会う。
同じ境遇の紅い瞳の魔法使い達に出会い、優しく暖かな生活を送れるようになったキリアは、紅い瞳の偏見を少しでも良くしたいと思うようになる。
実は神様の祝福である紅の瞳を持って産まれ、更には、神様から特別な力をさずけられたキリアの物語。
恋愛カテゴリーからファンタジーに変更しました。混乱させてしまい、すみません。
自由にゆるーく書いていますので、暖かい目で読んで下さると嬉しいです。
【完結】やり直しの人形姫、二度目は自由に生きていいですか?
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
「俺の愛する女性を虐げたお前に、生きる道などない! 死んで贖え」
これが婚約者にもらった最後の言葉でした。
ジュベール国王太子アンドリューの婚約者、フォンテーヌ公爵令嬢コンスタンティナは冤罪で首を刎ねられた。
国王夫妻が知らぬ場で行われた断罪、王太子の浮気、公爵令嬢にかけられた冤罪。すべてが白日の元に晒されたとき、人々の祈りは女神に届いた。
やり直し――与えられた機会を最大限に活かすため、それぞれが独自に動き出す。
この場にいた王侯貴族すべてが記憶を持ったまま、時間を逆行した。人々はどんな未来を望むのか。互いの思惑と利害が入り混じる混沌の中、人形姫は幸せを掴む。
※ハッピーエンド確定
※多少、残酷なシーンがあります
2022/10/01 FUNGUILD、Webtoon原作シナリオ大賞、二次選考通過
2022/07/29 FUNGUILD、Webtoon原作シナリオ大賞、一次選考通過
2021/07/07 アルファポリス、HOT3位
2021/10/11 エブリスタ、ファンタジートレンド1位
2021/10/11 小説家になろう、ハイファンタジー日間28位
【表紙イラスト】伊藤知実さま(coconala.com/users/2630676)
【完結】2021/10/10
【同時掲載】小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる