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6話 ザックスの現状
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(ザックス・オルタナティブ公爵視点)
「アドリアーヌ、お前は本当に美しい……お前と一緒になれたことは、私にとって最大の栄光だと言えるだろう」
「ありがとうございます、ザックス様。しかし、よろしいのでしょうか……?」
「一体、何がだ?」
彼女は、アドリアーヌ・セレイドは私の求婚に応じてくれた。まあ、私に逆らえるはずがないことは明白ではあったが。アメリアを追い出したのは大正解だったと言えるだろう。
こうして見ていても、本当に見惚れるくらいに彼女は美しいのだから……。
「伯爵令嬢であり聖女でもある、アメリア様と婚約破棄をして追い出してしまうなんて……領民の守護に、多大な影響が出ていると聞いておりますが……」
「う、うむ……まあ、そこはお前が心配するところではない。お前は私を楽しませてくれれば良いのだからな」
「ザックス様……」
アメリアの婚約破棄から4か月が経過するが、アドリアーヌと婚約したのは最近の話だ。彼女は余計な心配ばかりをしている。最初は聖女の能力などなくとも、私設騎士団の増強だけでなんとかなると踏んでいたが、目論見は余ったのだ。
さらに、騎士団の増強を図る必要がある。領民からの税金を3割程増加させれば、十分な資金になるだろう。アドリアーヌはそんなことよりも、私を楽しませることだけに集中して欲しいものだ。彼女は侯爵家の人間、家系としても重要だが、何よりもその外見が貴重なのだ……ふふふふふ。
「ザックス様、まさかとは思いますが領民から税金を巻き上げるようなことは考えていませんよね?」
「ま、まさか……! そんなわけがないだろう? 何を言っているのだ……?」
「それなら良いのですが……」
いきなり核心を突かれた気分だ。アドリアーヌは私の心の中を読んでいるのか? とても驚かされた。しかし、税金を引き上げることはしなくてはならないだろう。これも、領民たちを魔物や野盗どもから守る為の必要事項だ。
しかし……聖女のアメリアの能力がまさか、これほど重要な戦力になっていたとは、少々、計算違いだったかもしれないな……まあ、いまさらどうでも良いがな。私はアドリアーヌの身体を引き寄せ、強引に彼女の唇を奪った。私に逆らえないように、私好みに育ててやる。
「アドリアーヌ、お前は本当に美しい……お前と一緒になれたことは、私にとって最大の栄光だと言えるだろう」
「ありがとうございます、ザックス様。しかし、よろしいのでしょうか……?」
「一体、何がだ?」
彼女は、アドリアーヌ・セレイドは私の求婚に応じてくれた。まあ、私に逆らえるはずがないことは明白ではあったが。アメリアを追い出したのは大正解だったと言えるだろう。
こうして見ていても、本当に見惚れるくらいに彼女は美しいのだから……。
「伯爵令嬢であり聖女でもある、アメリア様と婚約破棄をして追い出してしまうなんて……領民の守護に、多大な影響が出ていると聞いておりますが……」
「う、うむ……まあ、そこはお前が心配するところではない。お前は私を楽しませてくれれば良いのだからな」
「ザックス様……」
アメリアの婚約破棄から4か月が経過するが、アドリアーヌと婚約したのは最近の話だ。彼女は余計な心配ばかりをしている。最初は聖女の能力などなくとも、私設騎士団の増強だけでなんとかなると踏んでいたが、目論見は余ったのだ。
さらに、騎士団の増強を図る必要がある。領民からの税金を3割程増加させれば、十分な資金になるだろう。アドリアーヌはそんなことよりも、私を楽しませることだけに集中して欲しいものだ。彼女は侯爵家の人間、家系としても重要だが、何よりもその外見が貴重なのだ……ふふふふふ。
「ザックス様、まさかとは思いますが領民から税金を巻き上げるようなことは考えていませんよね?」
「ま、まさか……! そんなわけがないだろう? 何を言っているのだ……?」
「それなら良いのですが……」
いきなり核心を突かれた気分だ。アドリアーヌは私の心の中を読んでいるのか? とても驚かされた。しかし、税金を引き上げることはしなくてはならないだろう。これも、領民たちを魔物や野盗どもから守る為の必要事項だ。
しかし……聖女のアメリアの能力がまさか、これほど重要な戦力になっていたとは、少々、計算違いだったかもしれないな……まあ、いまさらどうでも良いがな。私はアドリアーヌの身体を引き寄せ、強引に彼女の唇を奪った。私に逆らえないように、私好みに育ててやる。
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