【ポーション製造】のスキルを持っていたけど、パーティ追放された件~薬屋経営することにし、高名な冒険者も来てくれました~

ルイス

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18話 エルドとの食事 その2

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 私とエルドが食事をしていたパスタ屋さん……私の露店からも比較的近い場所だけれど、そこに「アキサエル」のメンバーが全て集まっていた。カシムとミカエラとキリングの3人。元メンバーの私を加えると4人ってことになるわね。


 正直、逢いたくなかったわ……下手な魔物に遭遇するよりも気分が悪くなるし。せっかくエルドとの食事デート……じゃなった、食事を楽しんでいたところなのに。


 私達のテーブルとはちょうど花壇のような物で遮られている為、向こうは気付いていない。ただし、すぐ隣のテーブルに座り出した。つまり、話し声が聞こえてくるわけで……。


「……やれやれ、よりによって隣か……」

「見つかってはないようだけど……」


 私とエルドの気持ちなんか知らずに、彼らは話し出した。



----------------------------------------------------



「なあ、カシム……今日のダンジョンなんだが……」

「ああ、わかってる」


「はあ~~~、最悪だったわね……」


 どうやらダンジョン攻略をしていたみたいね。まあ、それが冒険者の本質だし、攻撃力の高い3人なら、弱い魔物なら一撃で葬り去るわ。だけど、なんだか浮かない雰囲気ね。


「一体の魔物が強い上に、連続で出現しやがる……おい、キリングっ!」

「な、なんだよ……?」


 カシムは苛立っているのか、声を荒げてキリングを睨んでいるみたい。カシムには頭が上がらない壁役の彼はたじたじだ。


「お前が自分の役割をしっかりこなさないから、俺達が苦労するんだろうが。なあ、ミカエラ?」

「ええ、そうよね。なんの為の壁役よ! 私達をしっかり守るのが重要だってのに……!」


 カシムに同調するようにミカエラもキリングを責め始めた。現場に行ったわけじゃないので、真実は分からないけれど、おそらくカシムとミカエラの二人は、自分のことを棚に上げてしゃべっているわね。私が居た頃もこういう話はあったし。

「な、なんだよ、お前ら……! 俺一人に責任押し付けるなよ……! だいたいカシムが双剣でもっと速く敵を倒していたら、俺だってしっかり役目こなせたんだよ!」

「てめぇ……リーダーに対してなんて口の利き方だ!」

「本当のことだろうがっ!」


 普段はカシムに対しては弱いキリングだけど、流石に腹が立っているみたいね。まあ、元々は私が後方支援でポーションでの回復を行っていたからね。

 後は地味だけれど、後方からの投石とかも……そういうのがなくなると、どうなるかっていうことが、今のアキサエルのメンバーには深く伝わっているのかもしれないわね。
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