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14話 スキルパワーアップ その1
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「う~ん、すごい……」
「なにが凄いの?」
本日は晴天なり。私が露店の椅子に座りながら頭を抱えていると、斜め向かいの回復魔法露店商の主、エミリアが顔を出してきた。それも遠慮なんて一切なく……。
「何が凄いのよ、リーシャ?」
「あのね、エミリア……私達は商売敵じゃなかったっけ?」
普通に話しかけてくる彼女に、私は質問をしてみた。しかし、彼女は全く意に介している様子はない。
「確かにそうね、私達は商売敵よ。私の回復魔法はなかなか評判もいいのよ。知らないかもしれないけど」
「いえ、知ってるわよ」
こんなに目の前に店を構えられたら、嫌でも評価は耳に入ってくる。エミリアの回復魔法は怪我や病の治療だけでなく、状態異常の治療も可能にしているとか。彼女のところまで行く必要はあるけど、彼女自身の愛らしい姿や性格も相まって、評判は良いみたいね。
「私が言いたいのはそういうところよ。商売の部分を除けば、私達は同年代の友人になれるでしょう?」
「恥ずかしいことをハッキリと言わないでよ……まあ、確かにあなたの言う通りかもしれないわね」
「なら、商売敵&友人ってことにしましょう」
「なんか、とんでもなく歪な関係ね……まあ、いいわ、よろしくね」
「ええ、こちらこそ」
友人……か。そう言えば私、同年代の友達って居なかったわね。前のパーティには、あっさりと見限られたんだし。17歳の回復魔導士エミリア……田舎から出て来て、初めてと言える友達が出来ましたとさ。
---------------------------------------
「それで? さっき唸っていたのは、どういうことだったの?」
「ああ、あれはね……」
それから、話題は最初に戻った。私が唸っていた理由……それは、ポーションの精製についてだ。この前、エルドに特別製のポーションを用意しますとか言っちゃったからかしら? 明らかにスキルがパワーアップしている感覚が芽生えている。
「今まで私は、普通のポーションしか作ることは出来なかった……でも、今は……」
「リーシャ……?」
私は頭に思い浮かんだ確信を自らの手に集中させてみる……瞬く間に、そのイメージは具現化されていく。そう、確かにそんな感覚が全身を巡っていた。これが、スキルのパワーアップというものだろうか?
私がイメージを集中させた手のひら……そこには、今までのポーションとは明らかに違う上位のポーション。ハイポーションが生み出されていた、綺麗な小瓶もセットで。
驚きはもちろんあったけど、それ以上に確信が勝っている感じだった。私のスキルは一段階レベルアップしたということになる。ていうか、この小瓶だけでも売れそうなくらい綺麗ね……。
「なにが凄いの?」
本日は晴天なり。私が露店の椅子に座りながら頭を抱えていると、斜め向かいの回復魔法露店商の主、エミリアが顔を出してきた。それも遠慮なんて一切なく……。
「何が凄いのよ、リーシャ?」
「あのね、エミリア……私達は商売敵じゃなかったっけ?」
普通に話しかけてくる彼女に、私は質問をしてみた。しかし、彼女は全く意に介している様子はない。
「確かにそうね、私達は商売敵よ。私の回復魔法はなかなか評判もいいのよ。知らないかもしれないけど」
「いえ、知ってるわよ」
こんなに目の前に店を構えられたら、嫌でも評価は耳に入ってくる。エミリアの回復魔法は怪我や病の治療だけでなく、状態異常の治療も可能にしているとか。彼女のところまで行く必要はあるけど、彼女自身の愛らしい姿や性格も相まって、評判は良いみたいね。
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「なら、商売敵&友人ってことにしましょう」
「なんか、とんでもなく歪な関係ね……まあ、いいわ、よろしくね」
「ええ、こちらこそ」
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「それで? さっき唸っていたのは、どういうことだったの?」
「ああ、あれはね……」
それから、話題は最初に戻った。私が唸っていた理由……それは、ポーションの精製についてだ。この前、エルドに特別製のポーションを用意しますとか言っちゃったからかしら? 明らかにスキルがパワーアップしている感覚が芽生えている。
「今まで私は、普通のポーションしか作ることは出来なかった……でも、今は……」
「リーシャ……?」
私は頭に思い浮かんだ確信を自らの手に集中させてみる……瞬く間に、そのイメージは具現化されていく。そう、確かにそんな感覚が全身を巡っていた。これが、スキルのパワーアップというものだろうか?
私がイメージを集中させた手のひら……そこには、今までのポーションとは明らかに違う上位のポーション。ハイポーションが生み出されていた、綺麗な小瓶もセットで。
驚きはもちろんあったけど、それ以上に確信が勝っている感じだった。私のスキルは一段階レベルアップしたということになる。ていうか、この小瓶だけでも売れそうなくらい綺麗ね……。
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