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最終章(3)アカリside
3-5
しおりを挟む「で、でもっ……子供達はどうするのっ?」
「静かにやればいいじゃん。
アカリが声出さなければ楽勝楽勝~♪」
「!っ~~い、意地悪!」
「なら、モニカ様かローザ殿に頼むか?理由話せば面倒見てくれるぜ?きっと」
「!!ッ~~それは絶対にダメっ……!!」
完全に揶揄われている。
「もうっ!」と私が拗ねてそっぽを向くと、ヴァロンはすぐさま「ごめんごめん」と謝りながらご機嫌取りを始めた。
「アカリ、良い事教えてあげるから許して?」
「……、良い事?」
別に本気で怒っている訳ではないが、素直に許すのも何だか悔しくて「本当に~?」と疑う私だった。
けれど、ヴァロンの言葉に私はやっぱり笑顔になってしまうの。
「俺達の、次の子供の名前」
「!っ……えっ?名前、もう考えてるのっ?」
ヒナタの時は産まれる前から。ヒカルに至っては出来る前から名前を決めていたヴァロン。
相変わらず気が早い。
思わずくすくすと笑ってしまう私の耳に口を近付けて、彼が囁く。
「……ーーー!
っ、……すごい!それ、すごく素敵な名前!」
由来と名前を聞いてパァッと微笑むと、ヴァロンも「良かった」って幸せそうに微笑った。
……
…………。
私の……。
いや。私達のその夢が叶うのは、想像していたよりも少し後になる。
その間に私達の間にはまた色んな事があって、その後も色んな事があって……。物語は終わらない。
けどそれは、また別の誰かに引き継がれて行くの。
『自分で自由に羽ばたけるように、ツバサ』
何かの終わりは、何かの始まり。
夢の言葉は、翼に乗せて羽ばたき始めていた。
【夢の言葉シリーズ-完-】
※ 長らくご愛読頂き本当にありがとうございました!m(_ _)m
あとがきの後にアランの番外編を掲載する予定です。引き続きお楽しみ頂けたら幸いです(o^^o)
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