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最終章(2)ヴァロン&アカリside
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しおりを挟む『たくさんの夢を、俺に託してくれてありがとう。
力が及ばず、夢を叶えられなかった皆様、ごめんなさい。
もう俺は夢の配達人ではないけれど、世界中のみんなが良い夢を見られるよう、心から願っています。
……本当に、ありがとうございました』
紛れもなく、私の大好きな、ヴァロンでしかなかった。
私の胸を弾ませて、心を熱くしてくれる君は、ヴァロン以外の何者でもないと……分かった。
失ったと思った君が、再び手の届く場所に戻って来てくれた。
嬉しくて、他人を装おうとしたのに無理だった。
「……ごめんなさい。
君と他人行儀なやり取りは、なんだかおかしくて」
愛おしさが溢れて、思わず笑ってしまった理由を弁解しながら思った。
彼とこのままの関係なんて絶対に嫌だ、とーー。
「だから。私達、もう一度ここから始めませんか?」
「!……は?」
私からの提案に、ヴァロンは思わず素に戻って素っ頓狂な声を上げた。
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