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第24章(3)ミネアside

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***

だから、貴方が記憶を失った時、神様がくれた贈り物のように感じてしまった。
記憶が戻るまで……。そう、思っていた気持ちもいつの間にか"永遠に一緒に居たい"と望んでしまった。


けれど、わたくしがして来た事は全て貴方の笑顔を曇らせてしまう事ばかりだった。

リオン様のような、悲しそうな笑顔をしないで欲しかった。
ただ、それだけだった筈の望みが、いつの間にか醜く汚くなってしまって……。わたくし自身が、1番貴方を苦しめてしまっていた。


ごめんなさい。
弱いわたくしを、必死に護ってくれてありがとう。

『っ……死なないで、下さいっ』

ーーうん。
もう、大丈夫よ。

『ミネアさんがいなくなったら……僕は、っ……悲しいです!』

わたくしの為にも、涙を流してくれる人がいる。
そう想えたあの瞬間、貴方から人生で1番の幸せを貰ったから……。

わたくしも、産まれて来て良かった、って……。
心から、そう、思えたから。


だから、貴方から預かった大切な品記憶の欠片を、今返すわ。

……
…………。
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