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第7章(5)シュウside
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しおりを挟む「私はここで自分のやれる事をやって、精一杯生きていきます!
それがきっと、私の生きる道なんです!」
力強い、ユイの響き。
自らを隠さず、恥じる事もせず、堂々と生きていたリディア。
間違いなくその血を受け継いでいるユイの存在が、私の立ち止まっていた時を再び動かしてくれる。
”頑張れ、シュウ!
アンタなら、必ず出来る!!”
ーーはいっ、リディア!
心の中で、私は頷きながら微笑んだ。
見付けましたよ、リディア。
今の私に出来る事。
いや、私と貴女の娘と共に出来る事を!
「ユイ、先程言っていた無断欠勤の処罰の件ですが……。
一つ、私の頼みを聞いてもらえますか?」
「は、はいっ!」
私一人では出来ないが、ユイがいれば出来る事が一つだけあった。
それは、夢の配達人のマスターと夢の配達人の調査員だからこそ出来る事。
そしてそれは、きっとヴァロンを取り戻す際に役立つはずだ。
「君には明日から、ある配達人に付いてもらいます。
ただし。その者には一切、付いて回っている事を悟られてはいけません。
行動、状況、どんな些細な事でもいい。定期的に私に報告をしてほしいのです」
「それは、尾行、という事ですか?」
「そうです。
その相手とは、凄腕の金バッジの配達人。
……出来ますか?」
「!……あ」
尾行という任務に、おそらくユイは一瞬複雑な気持ちを抱いたであろう。
けれど、彼女はすぐに悟った。
”凄腕の金バッジの配達人”が誰なのか。
そして、私が張れと命じた理由を……。
「はいっ!やります!
いえ、私にやらせて下さい!」
生き生きとしたユイの声を聞いて、私の覚悟も決まった。
地面から腰を上げると、自室を目指して歩き出す。
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