グレイ

第３章（５）紫愛side

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「捜してた、って……。ハルさんは、この子の事をご存知なんですか？」

私が尋ねると、ハルさんは更に驚かせる事を言った。

「うん、その子はね。別支部から本日付けで本部ここに移って来た新人隊員なんだ」

「！……ぇえっ？！」

新人隊員。
つまり、この大人しそうで戦っている姿など想像も出来ない女の子が守護神ガーディアンの隊員だという事だ。
驚いてぽかんっとする私に、ハルさんは言葉を続ける。

「ちょっと神経質で、人見知りが激しいところがある、って聞いてたんだけど……。どうやら、紫愛シアちゃんには心を開いてるみたいだね！
今からその子をどの部隊に配属するか決める集まりがあるんだけど、良かったら紫愛シアちゃんも一緒に来てくれると助かるな。
アレク達には俺から連絡入れておくから」

「っ、……は、はい」

何となく流されて、私はそう返事をした。
色々あって、とても午後から普通に訓練が出来る自信のなかった私は、ハルさんのお願いに頷いて従う事にした。

……
…………。