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第8章(2)ジャナフside
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しおりを挟む育みの女神ーー。
この方がそう呼ばれている意味が分かる。
女神の前ではいかなる生物も平等で、争いや差別をこの世から無くす為に創られたレノアーノ像。
彼女が生まれ、その名を付けられたのは女神像より後だが、まるでこの方がモデルで創られた、と言われても過言ではなく、誰も疑わないであろう。
ボクはそう思った。
「あ、そうだ!
蓮葉様に用事、でしたよね。今ツバサと夕飯の道具を片付けに馬車の方まで行ってますから、もう少し……」
「ーー何をやってるんだ?」
「!……ツバサ!」
すっかりレノアーノ様が訪ねて来てくれた理由を忘れかけていたボクがハッとして、もう少し待って頂けるようお願いしようとした時。ちょうど戻って来たツバサが少し離れた場所からボク達に声を掛けてくれる。
ボクは思いもしなかった。
この後、あんな事件が起こるなんて……。
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