スノウ2

☆リサーナ☆

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番外編①紫夕side

①-6-4

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翌日。
俺はあおいとの付き合いに、正式に断りを入れた。
司令官から色々うるさく言われる事も覚悟していたが、そこはあおいが上手く話してくれたようで、何とか丸く収まっていた。


それから……。
俺はもう、隠す事をやめた。

物置きにしまっていたゆき関係の物を出して、写真も写真立てに入れて、俺の部屋だけではなく家の色んな場所に飾った。
そして、紫愛シアの前でもゆきの名前を口にしたり、昔の話も、少しずつ……紫愛シアの成長に合わせて、話してやる事にした。

俺と出逢い、暮らし、一緒に仕事をしていた事。
その中で、互いに大切な存在だと気付いて、愛を育んでいった事。

それから……、……。

紫愛シアの母ちゃんはな、綺麗な綺麗な真っ白いドラゴンなんだ」

「どら……ごん?」

「ああ。
でもな、それは俺達家族だけの秘密なんだ」

「ひみつ?」

「ああ、内緒の話だ。
誰にも言っちゃいけない。約束出来るな?」

「……やくそくまもったら、ママにあえる?」

「ああ。きっと、いつか会える。
ーーいや、会いに行こう。この世界を、母ちゃんと暮らせる世界に変えて!」

「うんっ……!!」

「一緒に生きようと」誓い合った初デートの場所で、今度は娘と一緒に夕陽を眺めながら俺は約束した。

……
…………ゆき、ごめんな?
お前の事を紫愛シアに話さないなんて、俺には無理だった。
けどさ、もう一つの約束は死んでも守るから、許してくれ。

俺は、例え紫愛シアがいつか自分の血に戸惑う日が来ても……。全力で支えて、前に進める世の中を創る。約束する。

それに、そんな世の中が来たらさ?
もしかしたら、また、お前と一緒に暮らせる……そんな未来が来る気がするんだ。

なぁ、それくらい、夢見ててもいいだろ?


そう心の中で問い掛ける俺の左手の薬指には、もう二度と外す事のない三日月のシルバーリングがはまっている。

……
…………。

番外編 ①紫夕しゆうside ー終わりー
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