スノウ2

☆リサーナ☆

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番外編①紫夕side

①-4-2

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***

その後。
あおいの明るさが幸いしてか、紫愛シアは意外にもすぐに懐いたようだった。砂場で山を作ったり、泥団子を作ったりして仲良く遊んでいる。

その様子に一安心。
おかげで俺は、先日見てやれなかった弥夜やよいの稽古に付き合ってやる事が出来た。……けど。

「?……どうした?弥夜やよい

どうも、弥夜やよいの様子がおかしい。
稽古に集中出来ていなければ、表情も浮かないままで、少しも楽しそうじゃない。いつもなら生き生きして稽古するのに……。
木刀を握っていた手を止めて尋ねると、弥夜やよいが少し離れた砂場で遊んでいるあおい紫愛シアの方を見つめながら言った。

「……あの女性ひとと、付き合ってるの?」

「!っ、……へ?」

「あの、あおいさんって女性ひとと……再婚、するの?」

「さ、再婚、って……っ」

弥夜やよいの言葉に驚き、「お前、そんな言葉どこで覚えてきたんだ?!」ってツッコミを言いそうになったが……。俺はすぐに、ここはそんな風に茶化しちゃいけない場面だと思って言葉を噤んだ。
そして、ゴクッと唾を呑んで、言った。

「……そう、なったら……嫌、か?」

「……」

弥夜やよいは、どう思う?」

そんな事を尋ねた俺は、後から思い返せば最低だった。
自分が「この女性ひとと結婚したい」なんて言えないクセに、その決断を弥夜やよいの意見にゆだねようとしたんだから……。

「……別に、いいんじゃない」

「!……え?」

「僕は、紫愛シアが幸せならそれでいいと思う」

弥夜やよい……」

そう呟くように言った弥夜やよいが何だか悲しそうに見えて、俺は思わず肩に手を触れようとした。
けど、その瞬間。弥夜やよいが見上げて、鋭い目付きと冷たい声で俺に言った。
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