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最終章(4)雪side
24-4-5
しおりを挟むそして、ベッドで眠る紫夕の傍へ行って枕元に座ると、寝顔を見つめて頬に触れる。
「……あんな手紙じゃ、書ききれないよっ」
文字になんて、出来る筈がない。
オレが紫夕を想う気持ち、伝えたい想いは、尽きる事なく溢れてくるんだから……。
見つからない。
見つからない。
けど、時間はもう……待ってはくれない。
「……。
紫夕。っ……愛してるよ」
結局、その言葉しか出て来なかった。
オレは、そっと紫夕の唇に口付けた。
そして、ゆっくり離れて……。窓の鍵を魔物の能力で凍結させて壊すと、その場を後にした。
夜空には大きな月が浮かんで、オレを見てた。
見守ってくれているように、感じた。
……
…………。
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