スノウ2

☆リサーナ☆

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最終章(4)雪side

24-4-4

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マリィに頼んで、オレの写真や私物は全て処分してもらう事になってます。
あと、紫愛シアがもう少し大きくなったら、料理を教えてくれるように頼みました。オレがいなくなっても、紫夕しゆうのお気に入りの料理が、また、食べられるようにね。


紫愛シアには、オレの事は深く話さないで。
「身体が弱くて、物心がつく前に亡くなった」って、伝えてほしい。

こんな事言ったら、怒られるかな?
もう傍に居られないのは悲しくて寂しいけど、実はオレ、ほんの少しホッとしてるんだ。
紫愛シアを産んだ事を後悔した事は一度もないけど……。あの子を産んだのは、完全にオレの自己満足でしかなくて……。自分が母親になった事は、あまりにも無責任だった、って、思うんだ。
いつか、オレが母親である事で、紫愛シアが悲しんだり苦しんで、辛い想いをするのがずっとずっと嫌だった。

だから、まだ幼い紫愛シアの前から消えてなくなれるこの運命が、ほんの少し……有り難い。
弱い母親で、パートナーで、本当にごめんね。


紫夕しゆう
紫愛シアがいつか、自分が普通の子ではないと気付いても、前に進める世の中を創って下さい。

出来る。絶対に、出来る。
いつも、仕事や未来の事を語る紫夕しゆう表情かおを見るのが、オレは本当に大好きでした。
その夢を、実現する未来さきを、一緒に追い駆けているようで胸が弾んだんだ。

出来る事なら、また一緒に戦いたかったな。

一緒に戦場を駆け回っていたあの日々が、きっとオレにとって、"紫夕しゆうと生きてる"、って、1番実感出来た時だった。

オレは、守護神ガーディアン望月もちづき 紫夕しゆうが、大好きです。


どうか、いつまでも夕陽のような暖かさを忘れないで下さい。

さようなら。

ーー……ゆきより。

……
…………

オレは手紙を書き終えるとペンを置いて、左手の薬指から指輪を外すと、テーブルの上に手紙と一緒に残して椅子から立ち上がった。
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