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最終章(1)雪side
24-1-6
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***
数日後ーー。
オレ達の家に賑やかな笑い声が響く。
「やだっ!その時の紫夕さん、すっごく見たかったぁ~!!」
そう言いながら居間で、オレが話した先日の出来事にお腹を抱えて涙目で爆笑するのは杏華。
今日はこの家に、杏華が遊びにきてくれたんだ。
そしてその横に居るのは、紫夕が仕事で家を留守にする間、一緒に暮らしてくれているマリィ。
「フフッ、でも仕方ないわよねぇ?紫愛ちゃん、こんっなに可愛いんだもの~。ねっ?」
「あいっ!」
「紫愛、そこは謙虚にいこうよ……」
膝の上に乗せながら抱っこしてくれているマリィの問い掛けに、元気よく返事をする愛娘にオレはまた少し先が思いやられた。
これは絶対に紫夕が帰って来る度に、「紫愛ちゃんは可愛いねぇ~!この世で1番可愛いよぉ~!」って、デレデレしながら甘やかしているからに違いない。
……いや、確かに紫愛は可愛いけどさ。
元々子供は好きだったし、産まれてくる前から愛おしく想っていたけど……。今は更に、日に日に愛おしくなってしょうがないんだ。
「まぁ~ま!だーこ!だーこ!」
マリィの膝上から小さな手を伸ばされて、可愛い声と笑顔で強請られたら、オレもつい、表情が緩んでしまう。
また、おっきくなったね。
甘いような、優しい匂い。
ぷにぷにで、すべすべの肌。
心に移りそうな、陽だまりのようにぽかぽかな体温。
触れる度に、抱く度に。
もう二度と、手放したくなくなってしまう。
「まぁ~ま!」
「ん~?」
「もっこちゃ!」
「それは、ダ~メ!」
そう言って額と額をコツンッとすると、紫愛は楽しそうに「きゃっきゃっ」と笑う。
オレがそう言うの、分かってるんだ。
そう感じて、涙が出る程嬉しくて……。でも、実は時々、切なくなるんだ。
数日後ーー。
オレ達の家に賑やかな笑い声が響く。
「やだっ!その時の紫夕さん、すっごく見たかったぁ~!!」
そう言いながら居間で、オレが話した先日の出来事にお腹を抱えて涙目で爆笑するのは杏華。
今日はこの家に、杏華が遊びにきてくれたんだ。
そしてその横に居るのは、紫夕が仕事で家を留守にする間、一緒に暮らしてくれているマリィ。
「フフッ、でも仕方ないわよねぇ?紫愛ちゃん、こんっなに可愛いんだもの~。ねっ?」
「あいっ!」
「紫愛、そこは謙虚にいこうよ……」
膝の上に乗せながら抱っこしてくれているマリィの問い掛けに、元気よく返事をする愛娘にオレはまた少し先が思いやられた。
これは絶対に紫夕が帰って来る度に、「紫愛ちゃんは可愛いねぇ~!この世で1番可愛いよぉ~!」って、デレデレしながら甘やかしているからに違いない。
……いや、確かに紫愛は可愛いけどさ。
元々子供は好きだったし、産まれてくる前から愛おしく想っていたけど……。今は更に、日に日に愛おしくなってしょうがないんだ。
「まぁ~ま!だーこ!だーこ!」
マリィの膝上から小さな手を伸ばされて、可愛い声と笑顔で強請られたら、オレもつい、表情が緩んでしまう。
また、おっきくなったね。
甘いような、優しい匂い。
ぷにぷにで、すべすべの肌。
心に移りそうな、陽だまりのようにぽかぽかな体温。
触れる度に、抱く度に。
もう二度と、手放したくなくなってしまう。
「まぁ~ま!」
「ん~?」
「もっこちゃ!」
「それは、ダ~メ!」
そう言って額と額をコツンッとすると、紫愛は楽しそうに「きゃっきゃっ」と笑う。
オレがそう言うの、分かってるんだ。
そう感じて、涙が出る程嬉しくて……。でも、実は時々、切なくなるんだ。
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