スノウ2

☆リサーナ☆

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第22章(3)雪side

22-5-6

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オレが振り向くと、いつの間にか立ち止まっていた紫夕しゆうが顔だけ振り向いていて……。視線が重なったのを確かめて、伝えてくれる。

「待ってるからな、ゆき!」

ゆきーー。
大好きな声と笑顔が、オレを呼んでくれた。

初めて出逢った時からずっと憧れ続けた、光の当たる紫夕しゆうの隣。
離れて分かる。今も尚、自分には眩しいばかりに耀く場所。


けれど、この日。
オレにはその場所に、足を進める事は出来なかった。

……
…………。
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