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第21章(2)雪side
21-2-7
しおりを挟む「っ、だったら!!この首輪外してよッ!!」
売り言葉に買い言葉。
響夜の言葉に抑え込まれるどころか、核心を突かれた言葉に、オレの感情はますます止まらなくなる。
「オレを自由にしてよッ!!
こんな所に居て、実験動物にされるくらいならっ……お腹の子と死んだ方がマシだッ!!!」
そう叫んで、自分の首に着いている首輪を強引に引き千切ろうとした瞬間だった。
ーーバシンッ……!!!
……
右頬が、一瞬でジンッと痺れて……。オレの言葉と、動作と、感情の高まりが、止まった。
思考が痺れたまま、視線だけ移すと……。オレを殴った筈の響夜の方が、涙を堪えているように、映った。
後から聞いた。
オレが着けていた首輪は無理矢理に外そうとすると激しい電流が流れて、身体に大きなダメージを受けてしまう事。
最悪の場合、爆発する可能性も……あったとか。
響夜が止めてくれなかったら、オレとお腹の子供は、生きていなかったーー。
でも、それをオレが知るのは……もう暫く、後。
……
…………。
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