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第16章(2)雪side
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しおりを挟む「ありがとう。でも、無理はしないでね?
もし困った時は、オレの貯金も使ってほしい。……夫婦、でしょ?」
大好きな腕の中でそう言って抱き締め返すと、紫夕がオレの額にそっと口付けを落とした。
「分かった。もし困った時は、使わせてもらうな。
……ホラ。もうそろそろ休め」
その、優しいけどオレを「よしよし」って子供をあやすみたいな口調に、絶対にオレの貯金には手を出さないつもりだ、って分かった。
「……うん。おやすみ、紫夕」
「おやすみ」
オレに出来る事、何かないかなーー……?
そんな事を考えつつも、胸板に顔を押し付けられて背中をポンポンッてされたら……。心地良い鼓動と温もりに安心して、オレはすぐに眠りに落ちてしまうんだ。
……
…………。
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