スノウ2

☆リサーナ☆

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第15章(2)紫夕side

15-2-2

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「そうなんですね……。
紫夕しゆうさんの考えや想いは分かりました!
けど、それなら僕以外にもたくさんの人の協力が必要だと思います。高木たかぎ前園まえぞのも、ここに呼んでも大丈夫ですか?
色々話して、具体的にどうしたら良いか決めていきましょう!」

杉本すぎもとは俺の話を聞いて、そう前向きな返事をしてくれた。
それに、高木たかぎ前園まえぞの。その二人は杉本すぎもとと同期で、俺も何度か任務を一緒に熟した事がある若者の中でなかなか頼り甲斐がありそうな人物だった。
だから、俺はOKした。自分だけでは足踏みしているだけで、いつまでも前に進めそうになかった事が動き出す気がして……。上手い話に、乗っかり掛けた。

孤独は、人を弱くするーー。

この時の俺はまさにその通りで、完全に疑う事を忘れてしまっていた。

「ああ、よろしく頼む!
……あ、わり。俺、ちょっとトイレ行ってくるな」

この時。
トイレに行く為に席を立たなかったら、俺は大切なものを全て失っていた。
夢はおろか、ゆきと一緒に居られる時間さえ奪われていただろう……。

……
…………俺がトイレから戻ると、席に杉本すぎもとの姿がなかった。

杉本アイツもトイレか?

そう思いながらふと店の壁掛け時計を見ると、時刻は間も無く16時。ジープを離れて、この町に来てから二時間が過ぎていた。

……さすがに、今から高木たかぎ前園まえぞのを交えて話すんじゃ、日が暮れちまうな。

残して来てしまったゆき紫雪しせつの事が気になる。
それに、今から色々話をするのはあまりにも時間がかかると思った俺は、後日また集まる事を杉本すぎもとに提案しようと思った。
そう決めた俺が何気にカフェの出入り口に目を移すと、杉本すぎもとの背後らしき姿を見付ける。
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