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第13章(4)紫夕side
13-4-3
しおりを挟むでも、雪は驚いた表情をして……。その後に、嬉しそうにしながらも、首を横に振ったんだ。
俺はバカだから、「何でだよ?恥ずかしいのか?」って、笑って言った。そしたら、雪は……。
「今のオレは、紫夕に直接見ててほしい」
「……え?」
「今のオレの事は、紫夕だけ、覚えてて?」
そう言って、微笑った。
それは一見惚気のように聞こえるけど、俺にはいつか消えてしまう自分の存在を遺さないようにしているかのように思えた。そして、
ーーーまだ、もう少し……。
もう少しだけ、"過去"にしないで……ーーー
そう言っているようにも、見えた。
「……。
忘れる事も、過去にする事も、出来る訳ねぇだろうがっ」
絶対に見付ける。
そして、もっともっと、一緒の時を過ごすんだーー!!
明日こそは、と。俺は夜が明けるのを待った。
……
…………。
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