スノウ2

☆リサーナ☆

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第13章(3)雪side

13-3-3

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***

それから、何日、経っただろう。
今日は雨だ。細かい霧雨が、降り注いでた。

……もう、さすがに諦めた、よね?

昨日から、紫夕しゆうの声は聞こえなくなった。
これで良かったんだ、って心の中で呟いて、住処にしている洞窟に膝を抱えて座り込む。

「……今日は、少し寒いなぁ」

ブルッと震える身体。少し、頭痛がする気もした。
そしたら余計に、紫夕しゆうの事が恋しくなる。

紫夕しゆうは、いつも暖かかったなぁ……。

今でも、ハッキリ思い出せる紫夕しゆうの笑顔に温もり。どっちも夕陽みたいに、自分をいつも暖かく包んでくれた。

今のオレを見ても、まだ微笑ってくれる?
こんなに汚れて、血生臭いオレでも……。触れて、抱き締めてくれるのかな?

そんな風に思って、すぐに「プッ」って笑っちゃった。
もう会わない、って。避けて、避けて、避け続けたのに……。まだ、心の何処かで期待している自分が嫌になる。
こんなにも、紫夕しゆうを求めてる自分を実感してしまう。

いっその事、もうずっと意識なんてなくなっちゃえばいいのにーー……。

そう思って、涙が溢れ出しそうな時だった。
オレの耳に届く、ドォーンッ!!って音と、「ギシャアァーッ!!」って、魔物の鳴き声。

!!……っ、な……に?

ハッとして、思わず反応して耳をすませる。
大砲を撃ったような音と魔物の鳴き声は遠くからだが、一度や二度じゃない。何度も、何度も、オレの耳には聞こえた。

これ、って、もしかして……。

"もしかして"、と思いながらも、ほぼ、オレは確証していた。
実際に自分も戦場に出ていたから分かる。この音は、

魔物と戦闘している時の音ーー……。

魔物と戦闘出来る、なんて人間は限られてる。
そう、守護神ガーディアンの人間だけだ。

「っ、……そんな、……」

そしてオレには、さっき聞こえた大砲のような音が誰の魔器マギか分かっていた。
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