スノウ2

☆リサーナ☆

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第8章(2)雪side

8-2-2

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相手は眠っているのに……。
素肌で抱き合っている訳でもないのに、こんな気持ちになるなんて……。

恥ずかしい。
こんな自分が居るなんて紫夕しゆうに知られたら死んでしまうーー。

でも、そう思いながらも、我慢出来なかった。
オレは紫夕しゆうを求めて、自ら、その抑え切れない気持ちを表すかのように口付けた。
自分からこんな大胆な行動をする日が来るなんて、考えた事もなかった。けど、止まらない。
唇と唇、歯と歯の間に舌を滑り込ませると、紫夕しゆうの舌と触れ合わせて自らの想いを伝えた。

「っ、……んーー……、ッ?」

すると、ようやく紫夕しゆうが目を覚ました。
舌を絡ませた口付けに反応した紫夕しゆうは、口付けたままの至近距離のオレと目が合って……とても驚いている様子だった。

「……っ、ゆ……き?」

「っ……」

唇を離して、見つめ合う。
恥ずかしくて、逸らしたくて、逃げたい。

でも、それ以上にーー……。

「っ、紫夕しゆう……抱い、てッ」

そんな言葉が、心から飛び出した。
紫夕しゆうが欲しくて、堪らなかった。

紫夕しゆうでいっぱいに満たされたいーー。

見つめ合う瞳が揺れる。
密着している身体が震える。
胸が締め付けられて呼吸が乱れる。
オレの全てが、紫夕しゆう求めていた。

「……っ、ーー……!!」

「っ、し……ゆ、……ッ」

返事は、言葉ではなく行動で返ってきた。
あっという間に唇を奪われ、組み敷くように体位を変えられる。

「んっ、……ぁ」

絡みついてくる舌が熱いのに気持ち良くて、ジワジワと脳を刺激して……。快感以外の全ての思考を奪われる。
もう恥ずかしさなんてなくなって、ただただ、紫夕しゆうが与えてくれる全てを受け入れるだけ。

「っ、……お前、もう濡れ濡れじゃんッ」

ズボンを脱がされ、下着の上から撫でられたそこは、もう自分でも湿っているのが分かる。
触られる前からもういつ達してもおかしくなかったそこは、愛おしい人の手の熱だけで限界だった。
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