スノウ2

☆リサーナ☆

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第7章(3)紫夕side

7-3-3

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『……ソノコヲ、タノンダ』

その言葉を最期に、スノーフォールもおそらく天へと還っていったのだろう。
ヒュゥ……ッと、冷たい風が野花を舞い上がらせて、共に空へ昇って行った。

その子を、頼んだーー。

懐いている様子を見て、スノーフォールが俺に一族の血を引くサクヤを託してくれたのだ、と思った。

「っ……ああ。
今度こそ、絶対に護るッ」

そう答えて、俺はサクヤの顔を見つめた。
息はしているし身体は暖かいが、血をたくさん失ってしまったからか顔色が良くない。
服を捲って確認すると、傷は残ってしまっているが血は完全に止まっている。
とりあえず安静に休ませて、目が覚めたら栄養のある物を食べさせてやるのが1番だと思った。

「……家に帰ろうな、サクヤ」

そっと頭を撫でて立ち上がると、地に刺さっていた残月ざんげつを回収して、俺はサクヤと共に自宅へと帰った。

……
…………。
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