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第7週(2)紫夕side
7-2-5
しおりを挟むそして自分は、その中で死んでいくのだとーー……。
けど……。
「ーーイヤだ!!あきらめないッ……!!!」
ーー……っ?!
再び閉じかけていた瞼が、眠りに落ちそうだった意識が、その強い叫び声に醒まされる。
「ボクがぜったい、しゆーをすくうんだッ!!」
っ、……サ……クヤ!!
心の中で名前を呼び、しっかりとその姿を瞳に映す。
すると、サクヤの目の前の白銀の光……。おそらく、スノーフォールの魂が光り輝いて言った。
「オモシロイ……。
ワタシノオモイニ、マケヌチカラ、ミセテミヨ」
私の念いに負けぬ力ーー?
それは一体なんだ?と、疑問を抱くと……。
「……。おわかれだね、しゆー」
ポツリッ、と呟いて、サクヤが振り向いて微笑った。
……サク、ヤ?
お別れーー?
その意味を、理解出来ない……。いや、理解したくない俺の元に、サクヤはゆっくりと歩いて来た。
そして、ゆっくりと屈むと、造りかけの花冠を手に持って言う。
「……こわれちゃった。
きれいにつくれなくて、ごめんね?
……でも、しゆーのゆめは、ぜったいにかなうよ」
そう言って、サクヤが俺に花冠を差し出した。
目の前に差し出されたそれを見ると、編み込まれたシロツメクサの中にあったのは、見付ければ願いが叶うと言われている四つ葉のクローバー。
「ボクはもうきえて、しゆーのことはわすれちゃうけど……。
かなしまないで、"ゆき"と、しあわせになってね?」
「……っ、……ッーー!!」
どう言う意味だーー!!
サクヤの顔を見てそう叫びたいのに、この後に及んでも俺の声は出ない。
手を伸ばそうとしても、動かない。
必死に必死にもがく俺に、サクヤがもう一度、微笑った。
「たくさんやさしくしてくれて、ありがとう。
おうどん、ぶちぶちだったけど、ほんとうにおいしかったよ?
……もういっかい、たべたかったなぁ」
そんなん、何度だって作ってやるッ!!!
だから、逝くなーー……ッ!!!!!
そう強く想ってサクヤに手を伸ばした。
……けど。
ようやく手が動いた時には、サクヤは透明な白銀色の光になっていて……。俺の手に掴めたのは、サクヤではなく花冠だった。
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