103 / 589
第5章(1)紫夕side
5-1-5
しおりを挟むその後、サクヤに服を買ってやろうと服屋へ移動。
俺はセンスがねぇから店員さんに見繕ってもらったら、どうやらサクヤは女の子に勘違いされていたようで可愛い服ばっかり持って来られて……。また、着せてみたら似合うし可愛いから色んな意味で俺は大変だった。(とりあえずさすがにスカート系は諦めて、男女どちらでも着れそうな服は買った)
一緒にホットドッグを半分こして食べて、ボールを的に当てて景品が貰えるゲームをやった。
若い頃に野球をやっていて良かった、って心から思ったよ。サクヤが飾ってある景品の恐竜のぬいぐるみを欲しそうに見てて、取ってやったら抱き締めてめちゃくちゃ喜んでた。
ホント、コイツの笑顔は最強だよ。
駄菓子屋に連れて行ったらサクヤはチョコも綿飴もマシュマロもグミも知らなくて、俺はついつい食べさせてやりたくて、あれもこれもって爆買いしてしまった。
サクラさんが居たら、怒られるかな?
そう思いながらも、俺は心の中で「一気には食べさせないし、しっかり歯磨きはさせるから許して下さい」と謝る。
そんな感じに過ごして、サクヤはデート中ずっと楽しそうに笑ってくれてた。
けど、はしゃぎ過ぎて疲れたのか、数日間の食料を買い物してる最中には眠そうに目を擦り出して……。あんなに楽しみにしていた帰りの車の中では、乗り込むと同時に寝ちまった。
今日は、良いデートになったよな?
帰路を運転しながら、俺も楽しくて大満足のデートだったと思っていた。
……
…………しかし。
この二時間後に、まさかのサクヤが大号泣する事になるとは……。俺は思ってもいなかった。
……
…………。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
6
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる