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第2章(2)紫夕side
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しおりを挟むまさかの再会に動揺を隠せない。
俺が守護神を去った後、風磨も諸事情で辞めた、と風の噂で聞いた事があった。
けど、まさか橘の研究所で再会するなんてーー……。
「再会の挨拶と詳しい話は後だ。
それより、一刻も早くスノーフォールを討伐する必要があるぞ。守護神が動き出した」
「!っ、守護神が?」
「ああ、スノーフォールの目撃情報が耳に入ってしまったらしい。
お前も知っている通り、スノーフォールは幻龍。守護神も資料の入手や新たな魔器の開発に向けて討伐の狼煙が上がったんだ」
様々な事が重なり困惑していた俺に、風磨は丁寧に話してくれた。
この数ヶ月、上空を飛び回わるスノーフォール姿や、鳴き声を聞いた情報を元に調査をしていた守護神が、ついに出現場所を特定してしまい、すでに部隊を動かし始めた、と……。
スノーフォールは幻の龍と言われている通り、希少価値が高く目撃情報も少ない、絶滅危惧種の魔物だ。今俺が討伐対象にしている奴を逃したら、次はいつ会えるか……。下手したら、奴が最後の一頭の可能性もある。
スノーフォールの一族である龍族の血が入った雪を目覚めさせるには、絶対に奴から必要な部分を入手しなきゃならねぇーー!!
その為には、細かい事はもはや後回しだった。
守護神よりも早くスノーフォールを討伐する事を第1目的に決めて、俺は頭を下げる。
「響夜、風磨。
……頼む、っ……俺に力を貸してくれッ!!」
「任せて下さい」
「無論だ。絶対に雪君を救おう」
響夜と風磨と共にスノーフォールの討伐を決めた俺を、橘がニヤニヤと見ているのは分かっていた。
けど、今の俺にはこの道以外の選択肢はないーー。
どんな事が待ち受けていようとも、もう進み続けるしかないのだ。
そして、準備を整えた俺達はすぐさまスノーフォールの出現場所である現地へと向かった。
……
…………。
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