スノウ2

☆リサーナ☆

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第2章(2)紫夕side

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つまり、魔器マギが扱え、所有している守護神ガーディアンが俺に協力する事はその人物も共犯となってしまう。
それなのに、そんな俺に手を貸す人物なんていないと思った。

けど、そんな俺の背後から声がする。

「僕が力を貸しますよ、紫夕しゆうさん」

「!……響夜きょうや

その声に目を向けると、ずっと壁際でもたれるようにして話を聞いていた響夜きょうやが歩み寄って来た。

「以前ご一緒した時は、お役に立てずに終わりましたからね。
安心して下さい、今回はしっかり戦わせていただきますよ。紫夕しゆうさんとではなく、ちゃんと魔物スノーフォールとね?」

"スノーフォールと"。
そう語尾を強調させて、響夜きょうやがニッコリと笑った。
響夜きょうやとはかつて俺が守護神ガーディアンの部隊長だった際、ある討伐任務で一緒だった事がある。が、その時は父親のたちばなの命で邪魔をされ、俺は危うい目に遭った記憶があった。

今回だって分からねぇ。
俺を今回の討伐で消して、ゆきを取り戻そう、って言うたちばなの思惑かも知れないーー……。

その思いが、考えのほとんどを支配していた。
でも、一人でスノーフォールを討伐する事に限界を感じている、と言うのも否定出来ない事実だった。
おまけに、前回スノーフォールにやられた右腕の傷が治り切っていなくて……。俺は響夜きょうやの「手を貸してくれる」と言う事を素直に受け入れる事も出来ないが、拒む事も出来ずに居た。

すると、迷う俺の背中を押すように、"もう一人の協力者"の声が聞こえる。

「僕も力を貸すよ、紫夕しゆう

ーー……っ、え?

その声と、研究所の奥から現れたその人物を見て、俺は信じられなくて目を疑った。
焦げ茶色の瞳、焦げ茶色のクセッ毛の長髪を後ろで束ねた、白いロングコートに長身を包んだ男。それは……。

「っ、風磨ふうま?」

幼馴染みで、同じ守護神ガーディアンで隊員として働いていた同期で、同僚で、親友。一条いちじょう 風磨ふうまだったのだ。
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