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第1章(4)紫夕side
1-4-3
しおりを挟む「……前言撤回」
「え?」
「「紫夕ちゃんには無理」って言った事、前言撤回するわ」
「!……マリィ」
「全く臭わないし、タバコも本当にやめたみたいね。それにこんな物まで見せられたら、何よりの決意の証だわ」
「っ、じゃあ……!」
「いいわ、力になってあげる」
そう言って、禁煙室への引っ越しの書類を手にしたマリィがパチッとウインクしながら笑った。
っ……やった!!
これでもしかしたら、雪と一緒に暮らせるかも知れねぇ……!!
「ありがとう!マリィ、ありがとなっ!!」
嬉しくて嬉しくて、俺が何度も頭を下げながらお礼を言うと、「いいのよ、いいのよ。何だかおいしい展開になりそうだから、それを間近で見守れるなんてアタシは幸せだわ!」って、なんか意味深な事を言った後、マリィはソファーを立ち上がり身支度を始める。
「と、それなら善は急げ。この時間ならまだ大丈夫だと思うから、保護施設の院長先生の所に話しに行きましょう。
紫夕ちゃん、行くわよ!」
「っ、お、おう!」
いつの間にか、何故かマリィの方が行動的になっている事に驚きながらも、俺達は院長先生の元に向かった。
……
…………。
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