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(5)リディアside
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しおりを挟む「リディア、俺はあんたに下剋上を申し込む」
俯く私の耳に、ヴァロンの声が聞こえた。
いつも私に力をくれた声が、響く。
「あんたから白金バッジを奪って、俺があんたの上に立ってやる。
……。文句、あるか?」
俯いていた顔を上げると……。
背を向けたまま、顔だけ私の方を向けているヴァロンと……。瞳が重なった。
この瞳に、何度も貫かれたいと願った。
「……いいわ。
勝負よ、ヴァロン。全力で来なさい」
私に出来る、最期の事。
望んでいた形とは違うけれど、私は貴方に白金バッジを受け取ってほしい。
例え何度道が逸れても、絶対にヴァロンは人を幸せに出来る人だから……。
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