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第11章 (2)アカリside
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しおりを挟む時刻はまだ15時過ぎ。
カーテンを引いてもらったけど、私からしたら明るい寝室は落ち着かない。
どうしていいのか分からず、ソワソワしながらベッドの端に座っていると……。
ヴァロンが隣に座り、肩をグッと抱き寄せられた。
「っ……」
シャツ越しから感じるヴァロンの逞しい筋肉が自分の頬に触れて、一気に熱くなる。
でも、心地よい彼の体温。
もっと触れ合いたい。
と、感じずにはいられない。
「……アカリ」
「!っ……んッ」
名前を呼ばれたと思ったらすぐに塞がれた唇。
ヴァロン以外とキスした事なんて、ない。
……けど。
そんな私でも分かるくらい上手なヴァロンの口付け。
あっという間に酔わされて、身体の力が抜ける。
ヴァロンはそんな私の身体を支えながら、もう片手で私の服の胸元に触れた。
自分からは何をしていいのか分からない私は、彼に身を委ねようとしたが……。
ゆっくりとボタンを外されていく気配に、私は思わずハッとしてヴァロンから離れた。
「?……アカリ?」
「ま、待って……!
ちょっとだけ、待って……!」
首を傾げるヴァロンに背を向けて、私は外されたボタンの隙間から今身に付けている自分の下着を確認する。
……。
まさか帰宅早々こんな展開になると思っていなかった私は、普段通りの色気のない下着。
わ、私のバカ~ッ。
モニカに散々普段から気を付けなさいって言われてたのにっ……。
こんな大事な時に、こんな子供っぽい下着なんて有り得ない……。
どうしよう。
と泣きそうになる私を、ヴァロンは背後から抱き締めて頭に頬を擦り寄せてきた。
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