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第7章 (1)ヴァロンside
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しおりを挟む「……。
なんか、あったのか?」
そう言って、俺はリディアの頭を優しく撫でた。
すると、その手をリディアに掴まれて……。チュッと掌にキスをされた。
「!っ……」
驚いて、頭が真っ白になる。
……え?
俺は、何を……されてるんだ?
リディアは俺に、何をしてるんだ……?
訳が分からない。
呆然とする俺にリディアは構わず迫ってくる。
キスした掌を柔らかい唇でついばむようになぞっていって、俺の指まで辿り着くと根元から指先まで味わうように……舌を滑らせた。
「っ……!」
思わずビクッと手を引っ込めようとするが、リディアは俺の指を咥えて……。その熱い口内で、しゃぶるように舌を指に絡ませてくる。
っ……リ、ディア?なに、やって……ッ。
ゾクゾクと震え上がる初めての感覚に、自分の身体が疼き出すのを感じた。
指から感じる熱。
柔らかい唇と舌の感触。
リディアの行動に湧き上がる、俺の男の部分。
っ……何だよ。
何で、こんな事すんだよッ……!
俺はパニックになって、手を引っ込めてリディアから離れようとした。
……でも。ベッドから立ち上がろうとした俺を、上目遣いした”女の表情”をしたリディアが、まるで”行かないで”と言うように止めて……。
その潤んだ瞳に吸い込まれそうで、その場を離れるのを躊躇した俺に……。リディアは唇を重ねて来た。
ドクンッ……!と。
一瞬、驚きで跳ねた鼓動がすぐに違う高鳴りに変わって……。
「っ……リディアッ」
俺はリディアの腰と後頭部に手を回すと、今度は自分から唇を重ねていた。
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