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第6章 (1)アカリside

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シュウさんの言葉と様子が気になった私は、中へ上がってもらって話を聞く事にした。

「……どうぞ。上手に淹れれてなかったら、すみません」

ソファー席に座っているシュウさんに、私はハーブティーを淹れてテーブルに置く。

「あ、ありがとうございます。
……ハーブティーお好きなんですか?」

ティーカップを見つめながら尋ねてきたシュウさんに、私は首を横に振りながら正面に座った。

「今日初めて淹れました。
ヴァロンが言ってたんです。シュウさんが来た時はハーブティーだって。
……お好きなんですよね?」

そう言うと、シュウさんが驚いた表情で私を見た。

「それはヴァロンが、シュウさんがいつ来ても良いように買ったシュウさん用のハーブティーです。
一緒に買い物行くと、必ず新商品チェックしてますよ?」

いつもヴァロンは、私にシュウさんの事を話してくれた。

口が悪くて面倒臭そうに言ってても、いつも表情は穏やかで「シュウが、シュウが」って……。好きな物とか思い出を話してくれた。
そして、自分が結婚して以来シュウさんが遊びに来ない事を愚痴っていた。

私がそんなヴァロンの事を話すと、シュウさんはまた苦笑いして……俯いた。

「……。喧嘩って、そんなに酷かったんですか?」

気になって、私はシュウさんに尋ねる。

「……いえ。
私が一方的に、酷い事を言ったんです」

「!……え?シュウさんが?」

私からしたら、シュウさんがヴァロンに絡むなんて想像が出来なかった。

どちらかと言うとヴァロンの方が喧嘩っぱやそうだから。
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