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第3章 (5)シュウside

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そして年月が経って……。
ヴァロンは私に宣言した通り、白金バッジの夢の配達人になった。
実績も依頼量も人気も常にNo. 1のヴァロン。まるで彼自身が白金の様に輝いていた。

私はマスター補佐という立場に代わり、隠れ家で彼に合った仕事を探したり調べ物をしたり、ヴァロンに役立つ道具の開発や薬の調合などの勉強もした。

ヴァロンは現場で、私はそれを影で支える。二人三脚のような共同作業。
決して結ばれない彼とのこの繋がりが、私の喜びであり幸せだった。

このまま、ヴァロンという夢を見続けて生きたい。
私の心は、彼でいっぱいだった。
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