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第6章 (2)父を求めて-前半-

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その後も、私には驚きの連続だった。

バロンは準備も完璧で、アルバート様の所有地から少し離れた茂みに用意してあったのは、一頭の馬と数日間は旅が出来そうな荷物。

なんと彼は、馬にも乗れるときたもんだ。
当然、私は乗れないからずっと彼にしがみ付いてて……。


そんなこんなで、1時間ほど馬を走らせて着いたのは小さな港。
もう少し別荘から近い港もあったらしいが、大きな港街だと目立ってすぐに見付かってしまうから、バロンはあえてこの港を選んだのだそうだ。


出航は明日の朝。
今はまだ夜中だから、港の宿で一泊する事になった。

バロンが持ってきた荷物の中には着替えとか、お泊まりセットとかちゃんと入ってて……。
用意周到だなぁ、と改めて感心する事ばかり。

私一人では絶対に出来なかった事。
また、惚れ直しちゃうよ。

……
…………。
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