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第6章 (1)父を求めて-前半-

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六角形で、表面に刻まれたチェスの駒のような一角獣ユニコーン

間違い、ない。
それは、”夢の配達人”の銀バッジだった。


「……な、なんで?
なんで、お母さんの宝石箱に?」

訳が分からなくて、動揺した心臓がドキドキ音を立て始める。

いや、本当は”まさか”とある直感が頭を過った。


「……。
まあ、この場合。
お嬢様のお父様が”夢の配達人”だった。
と、考えるのが……一番妥当だと思いますよ」

私のモヤモヤした気持ちの中にあった事を、ハッキリと言葉にして教えてくれたのはバロン。


……確かに。
ただレアコレクターに売る為に奪った品なら、宝石箱に入れたりなんかしないでとっくに売って生活費にしていた筈だ。


でも、本当に?
私のお父さんが、本当に夢の配達人だったの……?

初めて知った父親の実態。
この真実を、私は確かめたくて堪らなくなった。
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