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第2章(1)ツバサside
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しおりを挟む「なんて表情してんのよ!
せっかくイケメンなのに台無し。おまけにそんなシスコンじゃ、女の子にモテないぞ!」
俺はきっと、まるで自分が恋敵に嫉妬したような表情をしていたに違いない。
けど、それくらい……。まるで自分の事のように思えるくらい、俺は納得がいかなかった。
好きな人に好きな人がいるのを知っていながら、その相手を憎む事もなく微笑って話せる姉。そんな姉が選ばれないなんて、世の中はなんて理不尽なんだろう。
「はい、このお話はおしまい!
言っておくけど、ミライさんになんか言ったら許さないからね!」
「っ……言わねぇよ」
「絶対だからねっ?
……てか。あんたまた身長伸びた?父さんより高いんじゃない?」
そう言って、姉はまた俺の事に話を戻して、また微笑ってた。
そんな姉は誰がなんと言おうと、俺にとっては自慢で大切な家族で、この人が俺の姉貴で良かったって心から思えるんだ。
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