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第6章(3)ツバサside
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しおりを挟むでも、いつかはーー……。
今日、目の前で見るこの人達の立場に、自分がなるのだ。
白金バッジの夢の配達人となり、憧れる立場から憧れられる存在へ。
挑む側から、挑まれる側へ。
その為の、今日。
今現在、夢の配達人の頂点に在るこの二人の戦いをしっかりとこの目に焼き付けて、永遠に心の中に残そう。
「勝負方法は、各自得意な戦法を使っての武術勝負。
決着条件は、どちらかが負けを認めるか、ここに居る観戦者が勝負あり、と過半数以上が認めた場合とします」
最高責任者が告げる、勝負内容と決着条件。
下剋上を挑まれたのはミライさん。つまり、この勝負内容はミライさんが決められた筈だった。
それなのに、わざわざ瞬空さんが1番得意とする武術勝負を、ミライさんは選んだ。
ただ、白金バッジを防衛したいだけなら、絶対に選択肢には入らない勝負内容だろう。
けれど、それを自ら勝負内容に選んだ事も、俺には何故だか分からない。
でも、それが堪らなくワクワクするのも本音。
相手の弱点を突くのではなく、相手の得意な戦法を真っ向から受けて勝とうとするミライさんが、俺にはやはりカッコ良く映った。
一体、どんな戦いを見せてくれるのだろうーー?
そんな期待の中、下剋上の幕が上がった。
「それでは……勝負、始めッ!!」
……
…………。
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