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第6章(3)ツバサside
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しおりを挟む「瞬空との下剋上の再戦日と内容が決まりました。
日程は三日後。勝負内容は、瞬空がミライに挑む下剋上で、どちらに軍配が上がるか……。それを、ツバサ。君に当ててもらいます」
「ーー……え?」
部屋に呼び出され、最高責任者の口から瞬空さんとの下剋上再戦を告げられて緊張していたのに……。その勝負内容を聞いた俺の心臓はシンッと鎮まった。
瞬空さんとミライさんが、下剋上ーー?
俺が白金バッジを手にする為の下剋上の内容よりも、あの二人が下剋上をする、と言う事が俺には信じられなかった。
一体何故、そんな事に?
白金バッジ同士の夢の配達人が争って、下剋上をするなど今まで聞いた事はない。
何故そんな経緯になったのか分からないし、瞬空さんとミライさんは互いに得意な仕事の分野が違って、仕事を取り合う必要も、ライバル関係にあると言う認識も俺にはなかったからだ。
「ツバサ?聞いていましたか?」
「!っ……は、はい」
「では、そのように。
事前に君の予想を聞いて情報が漏れるのを避ける為、予想は当日。その場で誰にも見られないよう、こちらが用意した紙に記載してもらいます」
「……分かりました」
最高責任者の言葉に、俺はそう答えるしかなかった。
腑に落ちない点もある。
しかし、下剋上の内容としては、素直に言えば俺と瞬空さんが前回同様の勝負をするよりも、白金バッジを手に出来る可能性が高い事は事実であろう。
第一、今回の下剋上は勝負内容を瞬空さんが決める、と言う決定事項がある以上、俺が一方的に異論しても変わる事はない。
運の強さも、勝負のうちーー。
そう思って、俺はこの下剋上に挑むしかないんだ。
そんな風に気持ちを切り替えて……。
俺は、下剋上の当日を迎える事となった。
……
…………。
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