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第2章(3)ランside
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しおりを挟むライと別れて、明日のクリスマスパーティーの為のプレゼントを選び中。
プレゼント交換なんて何年振りだろう。
レノアがクリスマスパーティーを提案してくれて、4人で何をするか色々と決めていくやり取りは本当に楽しかった。
これできっと、自分の気持ちにも諦めがつくーー。
ツバサが好き。
でも、レノアの事もやっぱり好き。
二人とも大切な幼馴染みで、親友。
ツバサがレノアと再会して、レノアの為に大国の王子様と対決する、って聞いた時はモヤモヤもしたし。夏祭りでツバサと過ごした束の間の時間で彼への気持ちが溢れて、やっぱり諦め切れないとも思った。
けど、4人でメールのやり取りをしている間に、この絆を失いたくない、とも思ったの。
ツバサとレノアが二人で幸せになってくれるなら、それでいいーー……。
自分の気持ちを、わざわざ二人に言う事はない。変に気不味くなりたくないし、気を遣わせたくないもんね。
……あ!
これ、カッコいい。ツバサに似合いそう。
しかし、気持ちを諦めようとしてもやはり1番に浮かんでしまうのはツバサの事。
色んなお店を見て回るが、彼に似合いそうな物ばかりに目が行ってしまう自分がいた。
ツバサとも夏祭り以来かぁ~。
最後に顔を合わせた日から約4ヶ月。
たった4ヶ月、と思う半面、夢の配達人として、また下剋上を熟して成長したであろう彼は、きっと更に眩しく成長しているんだろうな、と想像せずにはいられない。
だから本当はクリスマスパーティーの前に事前に会って、ワンクッション置きたかったなぁ……。
明日いきなり顔を合わせて、以前一緒に学校に通っていた日のように振る舞えるか心配だ。
ま、今から心配してても仕方ないか。
とりあえず、まずはプレゼントプレゼント!
ライに偉そうに色々言ってしまった手前、自分が中途半端なプレゼントを用意する訳にもいかない。
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